39PM55|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路で E の起電力[V]はどれか。 ただし、A は理想演算増幅器とする。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、理想演算増幅器の仮想短絡と、反転入力端子に接続された節点でのキルヒホッフの電流則を使います。
理想演算増幅器では、負帰還がかかっているとき、反転入力端子と非反転入力端子の電位はほぼ等しくなります。
この回路では、非反転入力端子が接地されているため、反転入力端子の節点電位は 0 V と考えます。
解説
図では、演算増幅器 A の非反転入力端子、つまり + 端子が接地されています。
また、出力から反転入力端子、つまり − 端子へ 2 kΩ の抵抗で負帰還がかかっています。
理想演算増幅器で負帰還があるため、
- V+ = V−
- V+ = 0 V
- よって V− = 0 V
となります。
この V− の節点を 仮想接地 と考えます。
次に、この節点に流れ込む電流を考えます。理想演算増幅器では入力電流は 0 とみなせるため、節点に流れ込む電流と流れ出る電流の和がつり合います。
1. 2 V 側から流れ込む電流
左側の 2 V 電源から、1 kΩ を通って節点 0 V に流れます。
- I1 = (2 − 0) / 1 kΩ
- I1 = 2 mA
2. E 側から流れ込む電流
下側の起電力 E から、1 kΩ を通って節点 0 V に流れます。
- I2 = (E − 0) / 1 kΩ
- I2 = E mA
ここでは、E[V]を 1 kΩ で割っているので、電流は E mA と表せます。
3. 出力側へ流れる電流
出力電圧は −6 V です。節点は 0 V なので、2 kΩ の抵抗には 0 V から −6 V 側へ電流が流れます。
- I3 = (0 − (−6)) / 2 kΩ
- I3 = 6 / 2 kΩ
- I3 = 3 mA
つまり、節点から出力側へ 3 mA が流れ出ます。
4. 電流のつり合い
節点に流れ込む電流は、
- 2 mA + E mA
節点から流れ出る電流は、
- 3 mA
したがって、
- 2 + E = 3
- E = 1
よって、E の起電力は 1 V です。
図で見るポイント
- 端子が接地され、出力から − 端子へ 2 kΩ の負帰還があります。したがって、− 端子の節点は 0 V とみなします。
その節点に、左の 2 V、下の E、右の −6 V がそれぞれ抵抗を介して接続されています。節点電流のつり合いを立てるのが最短ルートです。
ひっかけポイント
出力が −6 V なので、フィードバック抵抗には節点 0 V から出力側へ電流が流れます。電流の向きを逆にすると E の符号を間違えやすくなります。
選択肢の確認
1.正しい。
反転入力端子の節点を 0 V とすると、2 V 側から 2 mA、E 側から E mA が流れ込み、出力 −6 V 側へ 3 mA が流れ出ます。2 + E = 3 より、E = 1 V です。
2.誤り。
E = 2 V とすると、節点に流れ込む電流は 2 mA + 2 mA = 4 mA となり、出力側へ流れる 3 mA とつり合いません。
3.誤り。
E = 3 V とすると、節点に流れ込む電流が 5 mA となり、回路条件と合いません。
4.誤り。
E = 4 V では、E 側からの電流が大きすぎます。節点の電流収支を満たしません。
5.誤り。
E = 5 V では、節点に流れ込む電流は 7 mA となり、出力側へ流れる 3 mA と大きくずれます。
覚えるポイント
- 理想演算増幅器では、入力電流は 0 とみなします。
- 負帰還があるとき、V+ と V− はほぼ等しくなります。
- 端子が接地されていれば、− 端子は仮想接地として 0 V と考えます。
- 節点では、流れ込む電流と流れ出る電流が等しくなります。
- この問題では、2 mA + E mA = 3 mA となるため、E = 1 V です。