39PM49第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

電気電子工学直流・交流回路RLC回路・時定数・フィルタ・インピーダンス

図 1 の回路に図 2 の矩形パルスを入力する。可変抵抗 R の抵抗値を大、小の 2 通りとしたときの出力波形 V_out はどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、CR回路の過渡応答が問われています。

図1は、入力側から抵抗 R が直列に入り、出力側でキャパシタ C が接地されている回路です。出力 V_out はキャパシタ両端の電圧です。

この回路は、矩形パルスを入力すると、出力が急に変化せず、指数関数的に充電・放電する低域通過回路として働きます。

解説

図1では、キャパシタ C の両端電圧が V_out です。

キャパシタの電圧は瞬時には変化できません。そのため、図2のような矩形パルスを入力しても、V_out は入力のように急に立ち上がったり、急に 0 へ戻ったりしません。

まず、入力 Vin が立ち上がると、キャパシタは抵抗 R を通して充電されます。

充電時の V_out は、

  • 最初は 0 から始まる
  • 時間とともに上昇する
  • 最終的には Vin に近づく
  • 変化は指数関数的になる

次に、入力 Vin が 0 に戻ると、キャパシタは抵抗 R を通して放電します。

放電時の V_out は、

  • その時点の電圧から低下する
  • 時間とともに 0 に近づく
  • 変化は指数関数的になる

このときの速さは時定数で決まります。

  • 時定数 τ = R × C

R が大きいほど τ は大きくなり、充電も放電もゆっくりになります。

R が小さいほど τ は小さくなり、充電も放電も速くなります。

したがって、

  • R 大:実線。ゆっくり上昇し、ゆっくり下降する。
  • R 小:破線。速く上昇し、速く下降する。

この特徴に合うのは選択肢2です。

図で見るポイント
図1では V_out がキャパシタ C の両端に取られています。したがって、出力はキャパシタの充電・放電波形になります。

選択肢2では、R小の破線が速く立ち上がって速く減衰し、R大の実線がゆっくり立ち上がってゆっくり減衰しています。これは τ = R × C の関係と一致します。

ひっかけポイント
この回路は、入力の立ち上がりや立ち下がりだけを鋭く取り出す微分回路ではありません。出力をキャパシタ両端から取っているので、充電・放電によるなめらかな波形になります。

選択肢の確認

1.誤り。
選択肢1では、R大の実線が速く立ち上がり、R小の破線がゆっくり変化しています。時定数 τ = R × C の関係と逆です。Rが大きいほど変化は遅くなります。

2.正しい。
R小の破線は時定数が小さいため、速く充電され、入力が 0 になった後も速く放電します。R大の実線は時定数が大きいため、ゆっくり充電され、ゆっくり放電します。

3.誤り。
選択肢3では、R大の実線がR小の破線より速く立ち上がり高く到達しています。これはR大ほど時定数が大きくなり、応答が遅くなるという関係に合いません。

4.誤り。
選択肢4では、R小の破線が速く立ち上がる点は一部合っていますが、放電時にR小の破線がR大の実線より遅く残っています。R小では放電も速くなるため不適切です。

5.誤り。
選択肢5では、入力が 0 に戻った直後に V_out が負側へ大きく振れています。これは出力を抵抗側で取る微分回路のような波形です。図1では V_out はキャパシタ両端なので、この波形にはなりません。

覚えるポイント

  • 図1は、出力をキャパシタ両端から取るCR低域通過回路です。
  • キャパシタ電圧は瞬時に変化できません。
  • 入力が立ち上がると、V_out は指数関数的に上昇します。
  • 入力が 0 に戻ると、V_out は指数関数的に下降します。
  • 時定数は τ = R × C です。
  • Rが大きいほど、充電・放電は遅くなります。
  • Rが小さいほど、充電・放電は速くなります。

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