39PM50第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

電気電子工学電磁気・電磁波磁気シールド・導体間力・電磁波速度

図は発電機の簡易モデルである。図のように、巻き数 1 で面積 S[m²]のコイルが一様な磁束密度 B[Wb/m²]の中で、一定の角速度 ω[rad/s]で反時計回りに回転している。コイルの端子に誘導される電圧を表す式はどれか。 ただし、t = 0 とした時点で、コイル面は磁束に平行の状態であったとする。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

この問題では、電磁誘導による発電機の誘導起電力が問われています。

コイルを磁束密度 B の磁場中で回転させると、コイルを貫く磁束が時間的に変化します。その磁束の時間変化によって、コイル端子に誘導電圧が発生します。

重要なのは、誘導電圧は磁束そのものではなく、磁束の時間変化率に比例することです。

解説

電磁誘導では、ファラデーの電磁誘導の法則を使います。

巻き数 N のコイルに生じる誘導起電力 e は、次のように表されます。

  • e = −N × dΦ/dt

ここで、

  • e:誘導起電力
  • N:巻き数
  • Φ:コイルを貫く磁束
  • t:時間

この問題では巻き数は 1 なので、N = 1 です。

磁束 Φ は、磁束密度 B とコイル面積 S から求めます。ただし、磁束はコイル面に垂直に貫く成分で決まります。

問題文では、t = 0 のときコイル面は磁束に平行です。

コイル面が磁束に平行なとき、磁束はコイル面を貫かないため、

  • t = 0 で Φ = 0

となります。

コイルが角速度 ω で回転するので、磁束は時間とともに正弦波状に変化します。

  • Φ = BS sin(ωt)

誘導起電力は磁束の時間微分なので、

  • e = −dΦ/dt
  • e = −d/dt { BS sin(ωt) }
  • e = −BSω cos(ωt)

符号は、端子の取り方や誘導電流の向きの定義によって変わります。この問題の選択肢では大きさと時間変化の形を選ぶため、

  • BSω cos(ωt)

を選びます。

したがって、正答は 4.BSω cos(ωt)です。

図で見るポイント
図では、N極からS極へ向かう磁束密度 B の中で、面積 S のコイルが回転しています。t = 0 ではコイル面が磁束に平行なので、コイルを貫く磁束は 0 です。

そこから回転すると、コイルを貫く磁束が増減し、その変化によって誘導電圧が発生します。

ひっかけポイント
磁束 Φ は BS sin(ωt)になりますが、問われているのは誘導電圧です。誘導電圧は磁束を時間で微分するため、必ず ω が付きます。

選択肢の確認

1.誤り。
BS sin(ωt)は、t = 0 で磁束が 0 になる場合の磁束 Φ の形に相当します。誘導電圧では、時間微分により ω が必要です。

2.誤り。
BS cos(ωt)は ω が含まれていないため、誘導電圧の式として不適切です。単位を見ても、BS は Wb であり、V ではありません。

3.誤り。
BSω sin(ωt)は、ω が含まれる点はよいですが、位相が違います。t = 0 で磁束が 0 のとき、磁束の変化率は最大になるため、誘導電圧は cos 型になります。

4.正しい。
t = 0 でコイル面が磁束に平行なので、磁束は Φ = BS sin(ωt)と表せます。これを時間微分すると、誘導電圧の大きさは BSω cos(ωt)になります。

5.誤り。
BSω² cos(ωt)は ω が1つ多く、単位としても誘導電圧に合いません。磁束を1回だけ時間微分するため、ωは1つだけ付きます。

覚えるポイント

  • 誘導起電力は、磁束の時間変化率で決まります。
  • ファラデーの法則は e = −N × dΦ/dt です。
  • 巻き数1なら、N = 1 として計算します。
  • t = 0 でコイル面が磁束に平行なら、磁束は 0 から始まります。
  • 磁束が BS sin(ωt)なら、誘導電圧の大きさは BSω cos(ωt) です。
  • 誘導電圧の式には、磁束を時間微分した結果として ω が付きます。

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