39PM51|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
正しいのはどれか。 a.真性半導体にホールを供給する不純物をドナーという。 b.真性半導体に 5 価の原子を微量注入したものを p 形半導体という。 c.Si の結晶は隣り合う原子同士が金属結合している。 d.Si 原子の最外殻電子は外部から熱を与えられると自由電子になる。 e.ダイオードに印加する逆方向電圧を高くすると、ある電圧で急激に電流が流れる。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、半導体の不純物、Si結晶の結合、熱励起、ダイオードの逆方向特性が問われています。
半導体では、電子を供給する不純物をドナー、ホールを供給する不純物をアクセプタと呼びます。5価原子を加えると n形半導体、3価原子を加えると p形半導体になります。
解説
小項目を確認します。
a.真性半導体にホールを供給する不純物をドナーという。
誤りです。ホールを供給する不純物はアクセプタです。ドナーは電子を供給します。b.真性半導体に 5 価の原子を微量注入したものを p 形半導体という。
誤りです。5価原子を加えると余分な電子が供給され、n形半導体になります。p形半導体は、3価原子を加えてホールを多数キャリアにしたものです。c.Si の結晶は隣り合う原子同士が金属結合している。
誤りです。Si結晶では、隣り合う原子同士が価電子を共有する共有結合をしています。金属結合ではありません。d.Si 原子の最外殻電子は外部から熱を与えられると自由電子になる。
正しいです。熱エネルギーにより価電子が結合から離れ、伝導帯へ移動すると自由電子として電気伝導に関与します。e.ダイオードに印加する逆方向電圧を高くすると、ある電圧で急激に電流が流れる。
正しいです。逆方向電圧を高くすると、降伏電圧でツェナー降伏やアバランシェ降伏が起こり、急激に逆方向電流が流れます。
したがって、正しい小項目は d、e であり、選択肢5が正答です。
ひっかけポイント
「ドナー」は電子を与えるので n形、「アクセプタ」は電子を受け取ってホールを作るので p形、と言葉の意味から整理すると覚えやすくなります。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b の組合せです。aはホールを供給する不純物をドナーとしている点が誤りです。bは5価原子でp形半導体としている点が誤りです。
2.誤り。
選択肢2は a、e の組合せです。eは正しいですが、aが誤りです。ホールを供給する不純物はアクセプタです。
3.誤り。
選択肢3は b、c の組合せです。5価原子を加えるとn形半導体になり、Si結晶の結合は金属結合ではなく共有結合です。
4.誤り。
選択肢4は c、d の組合せです。dは正しいですが、cが誤りです。Si結晶は共有結合で成り立っています。
5.正しい。
選択肢5は d、e の組合せです。熱によりSiの最外殻電子が自由電子になること、逆方向電圧を高くすると降伏により急激に電流が流れることは、いずれも正しいです。
覚えるポイント
- ドナーは電子を供給し、n形半導体を作ります。
- アクセプタはホールを供給し、p形半導体を作ります。
- 5価原子を加えると n形、3価原子を加えると p形です。
- Si結晶は共有結合です。
- 逆方向電圧が高くなると、降伏電圧で急激な逆方向電流が流れます。