38AM70|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
遠心ポンプはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、ポンプの構造図から遠心ポンプを識別する力が問われています。
遠心ポンプは、内部の羽根車、インペラを高速回転させ、液体に遠心力を与えて外周方向へ送り出すポンプです。
図では、3が遠心ポンプです。
中央の羽根車に流体が入り、羽根車の回転によって外側へ押し出され、側方の出口へ送られる構造になっています。
図で見るポイント
遠心ポンプでは、流体は羽根車の中心付近へ入り、回転による遠心力で外周方向へ移動し、出口へ流れます。図3では、上から流入し、羽根車で加速されて右側へ流出する形が示されています。
解説
遠心ポンプは、非容積型ポンプの代表です。
羽根車を回転させることで流体に運動エネルギーを与え、そのエネルギーを圧力に変換して送液します。
人工心肺や補助循環、ECMOなどの体外循環領域では、遠心ポンプが広く用いられます。
遠心ポンプの特徴は次のとおりです。
- 羽根車の回転により遠心力で送液する
- 流量は回転数だけでなく、前負荷や後負荷にも影響される
- ローラポンプのようにチューブを完全にしごく構造ではない
- 回転停止時や低回転時には逆流に注意が必要
- 過度の陰圧や空気混入に注意する
図3は、ケース内に羽根車があり、上方から流入した液体が羽根車の回転により外周方向へ送られ、右側の出口から流出します。
これは遠心ポンプの典型的な構造です。
一方、図4はチューブをローラでしごいて送液する構造であり、ローラポンプです。
遠心ポンプとローラポンプは、人工心肺やECMOの問題でよく比較されます。
ひっかけポイント
図3と図5にはどちらも羽根車が描かれています。
ただし、図3は羽根車の中心から外周へ流体を押し出す遠心ポンプです。
図5は流れの方向に沿って羽根車が回る構造で、遠心ポンプではなく軸流ポンプに近い形です。
臨床工学技士としての注意点
遠心ポンプは回転数を上げれば必ず一定量が送られるわけではありません。流量は回路抵抗、脱血状態、送血圧、血液粘度などの影響を受けます。体外循環では、流量、圧、気泡、逆流、回路クランプの有無を必ず確認します。
選択肢の確認
1.誤り。
図1は、ピストンやプランジャの往復運動で流体を押し出す容積型ポンプに近い構造です。羽根車の遠心力で送液する遠心ポンプではありません。
2.誤り。
図2は、2つの回転体によって流体を移送する回転容積型ポンプに近い構造です。遠心力で中心から外周へ送液する遠心ポンプではありません。
3.正しい。
図3は、羽根車が回転し、流体を中心付近から外周方向へ送り出す構造です。これは遠心ポンプの典型的な形です。
4.誤り。
図4は、ローラがチューブを圧閉しながら回転して送液する構造です。これはローラポンプであり、遠心ポンプではありません。
5.誤り。
図5は、流路内の羽根車により流体を軸方向へ送る構造に近く、軸流ポンプとして考えられます。遠心ポンプのように中心から外周へ押し出す構造ではありません。
覚えるポイント
- 遠心ポンプは、羽根車の回転による遠心力で流体を送ります。
- 遠心ポンプでは、流体は中心付近から入り、外周方向へ押し出されます。
- 図3のように、羽根車とケーシングをもち、側方へ流出する構造が遠心ポンプです。
- 図4のようにチューブをローラでしごくものはローラポンプです。
- 体外循環では、遠心ポンプの流量は回転数だけでなく、前負荷・後負荷にも影響されます。