37PM34|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
体外式除細動器について正しいのはどれか。 a.電極パドルへの導電性ゼリー塗布不良は熱傷リスクとなる。 b.通電テストには 50 Ω 負荷抵抗を使用する。 c.心室細動除去では R 波同期スイッチをオンにする。 d.通電時に、介助者は患者を保持し体動を防ぐ。 e.電極パドルの通電ボタンは左右いずれか片方を押す。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、体外式除細動器の安全使用と点検が問われています。
正しい小項目は、aとbです。
- a.導電性ゼリー塗布不良は熱傷リスクになります。
- b.通電テストには50 Ω負荷抵抗を使用します。
解説
体外式除細動器は、心室細動や無脈性心室頻拍などに対して、心筋へ短時間に大きな電気エネルギーを加える治療機器です。
電極パドルと皮膚の接触が不十分だと、接触抵抗が高くなります。接触抵抗が高い状態で通電すると、局所的な発熱が起こり、皮膚熱傷のリスクが上がります。導電性ゼリーやパッドを適切に使用し、十分な圧着を行うことが重要です。
除細動器の通電テストでは、患者に通電せずに出力を確認するため、専用の負荷抵抗を使用します。代表的には50 Ω負荷抵抗が用いられます。
心室細動では、R波が識別できない無秩序な波形であるため、同期通電ではなく非同期で除細動します。R波同期スイッチをオンにするのは、心房細動や心房粗動、上室性頻拍などに対する同期カルディオバージョンの場面です。
通電時には、介助者を含めて誰も患者、ベッド、輸液台などに触れてはいけません。感電防止のため、「離れてください」と確認してから通電します。
手動式パドルでは、左右両方の通電ボタンを同時に押して通電する方式が一般的です。片方だけを押すという記述は不適切です。
安全管理上のポイント
除細動器では、エネルギー設定、同期スイッチ、電極接触、導電性ゼリー、パドル位置、周囲の安全確認、酸素流の管理を必ず確認します。
選択肢の確認
1.正しい。
選択肢1はa、bの組合せです。導電性ゼリー塗布不良は熱傷リスクとなり、通電テストには50 Ω負荷抵抗を使用します。
2.誤り。
選択肢2はa、eの組合せです。aは正しいですが、eが不適切です。電極パドルの通電ボタンは左右いずれか片方ではなく、両方を押して通電します。
3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。bは正しいですが、cが不適切です。心室細動除去ではR波同期スイッチをオンにせず、非同期で除細動します。
4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。どちらも不適切です。心室細動では同期を使わず、通電時には介助者は患者から離れます。
5.誤り。
選択肢5はd、eの組合せです。通電時に患者を保持してはいけません。また、通電ボタンは片方だけではなく両方を押します。
覚えるポイント
- 電極接触不良やゼリー不足は熱傷リスクになります。
- 除細動器の通電テストには50 Ω負荷抵抗を用います。
- 心室細動では非同期除細動を行います。
- 同期通電はR波に合わせるカルディオバージョンで使います。
- 通電時は、介助者を含めて患者やベッドに触れないようにします。