9PM96第9回 公認心理師国家試験 過去問

公認心理師の職責・倫理-10 領域横断の倫理的連携:緩和・産業・児童・危機

緊急事態や危機的体験の直後に提供され、支持的かつ非侵襲的に行われる心理社会的支援法として、最も適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

この問題では、災害や事故、暴力被害などの危機的体験の直後に行われる、支持的で非侵襲的な心理社会的支援として、サイコロジカル・ファーストエイドを選べるかが問われています。

「直後」「支持的」「非侵襲的」が重要な手がかりです。

解説

サイコロジカル・ファーストエイドは、危機的出来事を体験した人に対して、直後から提供される心理社会的支援です。

目的は、つらい体験を詳しく語らせることではありません。まず、安全を確認し、安心感を高め、基本的なニーズを把握し、必要な情報や支援につなげることを重視します。

主な支援には、次のようなものがあります。

  • 安全と安心の確保
  • 落ち着ける関わり
  • 現実的な困りごとの確認
  • 家族や支援機関とのつながりの回復
  • 必要な情報の提供
  • 本人のペースの尊重

トラウマケアでの注意点
危機直後に、つらい体験を無理に詳しく語らせることは避けます。本人の安全、安心、選択、つながりを重視します。

心理的デブリーフィングは、危機直後に体験を詳細に語らせる形式で行われることがあり、現在では一律実施には慎重さが求められます。本問の「支持的かつ非侵襲的」という特徴には、サイコロジカル・ファーストエイドが合致します。

選択肢の確認

1.持続エクスポージャー法
判定:誤り。
持続エクスポージャー法は、PTSD に対して、トラウマ記憶や回避に計画的に取り組む治療法です。危機的体験の直後に行う支持的で非侵襲的な心理社会的支援ではありません。

2.心理的デブリーフィング
判定:誤り。
心理的デブリーフィングは、危機体験後に体験内容や感情を振り返る介入として行われてきましたが、危機直後に一律に行うことには慎重さが必要です。本問の支持的かつ非侵襲的な直後支援としては、サイコロジカル・ファーストエイドが適切です。

3.トラウマ・インフォームド・ケア
判定:誤り。
トラウマ・インフォームド・ケアは、支援対象者がトラウマを経験している可能性を前提に、安全、信頼、選択、協働、エンパワメントを重視する支援の考え方です。重要な理念ですが、本問の危機直後に提供される具体的な心理社会的支援法としては、サイコロジカル・ファーストエイドが最も適切です。

4.サイコロジカル・ファーストエイド
判定:最も適切。
サイコロジカル・ファーストエイドは、緊急事態や危機的体験の直後に提供される、支持的で非侵襲的な心理社会的支援です。安全、安心、ニーズ確認、情報提供、支援資源へのつなぎを重視します。

5.ソーシャル・エモーショナル・ラーニング
判定:誤り。
ソーシャル・エモーショナル・ラーニングは、感情理解、対人関係、意思決定、自己管理などの社会性と情動面の学習を促す教育的取組です。危機直後の心理社会的支援法ではありません。

覚えるポイント

  • サイコロジカル・ファーストエイドは、危機直後の支持的で非侵襲的な支援です。
  • 目的は、体験を無理に語らせることではなく、安全、安心、つながりを支えることです。
  • 心理的デブリーフィングの一律実施には慎重さが必要です。
  • トラウマ支援では、本人のペースと選択を尊重します。

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