8PM152第8回 公認心理師国家試験 過去問

神経・生理心理学-06 言語・記憶の神経心理

40歳の男性A、動物園の飼育員。職場の動物園で倒れて救急車で搬送され、検査の結果、脳梗塞と診断された。現在、職場復帰に向けてリハビリ中である。Aには後遺症として、言葉に障害が残っている。Aは、メガネを「メゲネ」、カメラを「ラメカ」、絵本を「ウボン」と言い間違えることがある。また、キリンと言いたいときに「あの、ほら、首の長い動物で」と言ったり、バナナと言いたいときに「ほら、あの、ええと」と言ったりすることがある。 ``` Aの症状に該当するものを2つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る

正解: 1・4


## 正答

1、4

## この問題のポイント

この問題では、脳梗塞後の言語症状として、**迂言**と**音韻性錯語**を見分けることが問われています。

事例のキーワードは、「メガネをメゲネ」「カメラをラメカ」「キリンを首の長い動物で」「バナナをほら、あの、ええと」です。

## 解説

Aは脳梗塞後に言葉の障害が残っています。

「メガネ」を「メゲネ」、「カメラ」を「ラメカ」、「絵本」を「ウボン」と言い間違えるのは、語の音の一部が入れ替わったり、誤った音に置き換わったりしている状態です。これは**音韻性錯語**です。

また、キリンと言いたいときに「あの、ほら、首の長い動物で」と言ったり、バナナと言いたいときに「ほら、あの、ええと」と言ったりするのは、言いたい単語が出てこないため、説明的に回り道をして表現している状態です。これは**迂言**です。

失語症の評価では、発話の流暢性、理解、復唱、呼称、錯語、迂言、保続などを観察します。職場復帰支援では、言語症状による業務上の困難を具体的に確認し、言語聴覚士や職場と連携して支援します。

> 神経心理学のポイント
> 音が誤るのは音韻性錯語、言葉が出ず説明で回り道するのは迂言です。どちらも失語症の症状として出題されやすいです。

## 選択肢の確認

1.迂言
判定:正しい。
キリンを「あの、ほら、首の長い動物で」と説明するように、言いたい単語が出てこず、回り道をして説明する症状です。

2.保続
判定:誤り。
保続は、前に言った言葉や行動が不適切に繰り返される症状です。Aには、同じ言葉を繰り返してしまう様子は示されていません。

3.反響言語
判定:誤り。
反響言語は、他者が言った言葉をそのまま繰り返す症状です。Aは他者の発話を反復しているのではありません。

4.音韻性錯語
判定:正しい。
「メガネ」を「メゲネ」、「カメラ」を「ラメカ」と言うように、語の音の一部が誤る症状です。音韻性錯語に該当します。

5.ジャルゴン
判定:誤り。
ジャルゴンは、意味不明な音や語が多く混じり、全体として何を言っているか分かりにくい発話です。Aの発話は、音の誤りや迂言はありますが、全体が意味不明という状態ではありません。

## 覚えるポイント

* **迂言**は、言いたい語が出ず、説明で回り道をする症状です。
* **音韻性錯語**は、語の音が入れ替わる、抜ける、誤る症状です。
* 保続、反響言語、ジャルゴンと区別して覚えます。

関連問題

8PM1518PM153
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)