8PM108|第8回 公認心理師国家試験 過去問
個人の目標を達成するために情報を更新したり、課題ルールの変更や維持をしたりするなどの、行動を制御する機能を表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、目標に向けて行動を調整する実行機能の定義が問われています。
キーワードは、「情報を更新する」「課題ルールの変更や維持」「行動を制御する」です。
解説
実行機能とは、目標を達成するために、注意、記憶、思考、行動を調整する高次の認知機能です。
具体的には、必要な情報を保持・更新する、状況に応じてルールを切り替える、衝動的な反応を抑える、計画を立てる、行動をモニタリングする、うまくいかないときに方略を変更するなどの働きが含まれます。
実行機能は、前頭葉、とくに前頭前野の働きと関連が深いとされます。発達障害、高次脳機能障害、認知症、精神疾患などのアセスメントでも重要な観点です。
たとえば、課題の途中で新しいルールに切り替える、複数の情報を同時に扱う、やるべきことを順序立てる、衝動的に別の行動へ移らないようにする、といった場面で実行機能が働きます。
アセスメントの視点
実行機能の困難は、知能検査の数値だけでは分かりにくいことがあります。生活場面での段取り、忘れ物、先延ばし、切り替え、感情や衝動の調整も確認します。
選択肢の確認
1.実行機能
判定:最も適切。
目標達成のために情報を更新し、課題ルールを維持・変更し、行動を制御する機能です。問題文の説明に合致します。
2.象徴機能
判定:適切とはいえない。
象徴機能は、あるものを別のものとして表す機能です。ごっこ遊び、言語、記号理解などに関係しますが、課題ルールの更新や行動制御を表す用語ではありません。
3.情動機能
判定:適切とはいえない。
情動機能は、感情の生起、表出、調整などに関係します。行動制御と関係する場合はありますが、情報更新やルール切り替えを含む機能としては実行機能が適切です。
4.表象機能
判定:適切とはいえない。
表象機能は、対象や出来事を心の中にイメージや概念として保持する働きです。目標達成に向けた行動制御の総称ではありません。
5.補償機能
判定:適切とはいえない。
補償機能は、失われた機能や弱い機能を別の方法で補う働きとして使われることがあります。問題文のような行動制御機能の名称ではありません。
覚えるポイント
- 実行機能は、目標達成のために行動や認知を制御する機能です。
- 情報更新、抑制、切り替え、計画、モニタリングが重要です。
- 実行機能は、前頭葉機能や日常生活上の段取りの困難と関連します。