38Q92第38回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ障害の理解

知的障害に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

知的障害は、知的機能の発達の遅れと、日常生活や社会生活に適応するうえでの困難が、発達期に現れる障害です。

原因や能力、必要な支援は一人ひとり異なります。「原因は必ず明らか」「一般就労はできない」「運動発達の遅れはない」など、一律に断定する表現は適切ではありません。

解説

知的障害では、理解、判断、推理、学習などの知的機能と、意思伝達、対人関係、金銭管理、健康管理、日常生活動作などの適応機能に困難がみられます。その状態は成人後に初めて生じるものではなく、発達期に現れることが特徴です。

必要な支援は、知能検査の数値だけで判断するものではありません。本人が実際の生活の中で何ができ、どのような場面で支援を必要としているかを具体的に把握します。同じ知的障害という診断があっても、得意なこと、苦手なこと、意思伝達の方法、生活環境などは異なります。

原因には、染色体や遺伝子に関係するもの、胎児期や出生時の影響、感染症や外傷などが考えられますが、原因を特定できない場合もあります。また、知的障害があっても、本人の能力に合った仕事内容、分かりやすい指示、職場環境の調整、ジョブコーチなどの支援によって一般企業で働いている人もいます。

療育手帳は、知的障害のある人に対して都道府県や指定都市などが交付する手帳です。その障害程度は、知的機能や適応能力などを踏まえて判定されます。障害福祉サービスの必要度を示す障害支援区分とは目的も判定の仕組みも異なります。運動発達についても個人差があり、遅れを伴う人もいれば、目立った遅れがない人もいます。

選択肢の確認

1.障害が発達期にあらわれる。

正しいです。 知的障害は、知的機能と適応機能の困難が発達期に現れることを特徴とします。成人後の脳血管障害や認知症などによって知的機能が低下した状態とは区別されます。

2.障害の原因は明らかである。

誤りです。 染色体異常、遺伝的要因、胎児期や出生時の影響、感染症、外傷など、原因が分かる場合もありますが、原因を特定できない場合も少なくありません。

3.一般就労は不可能である。

誤りです。 知的障害があっても、本人の能力や希望に合う仕事を選び、合理的配慮や人的支援を受けることによって一般就労が可能な人がいます。「不可能」と一律に決めつけることはできません。

4.療育手帳の等級は障害支援区分で決める。

誤りです。 療育手帳の障害程度は、児童相談所や知的障害者更生相談所などによる知的機能、適応能力、生活状況等の判定をもとに決められます。障害支援区分は、障害福祉サービスの必要度を示す別の制度です。

5.運動発達の遅れは伴わない。

誤りです。 運動発達の遅れを伴うかどうかは、障害の原因や程度などによって異なります。伴う場合も伴わない場合もあるため、このように断定することはできません。

覚えるポイント

  • 知的障害は、知的機能と適応機能の困難が発達期に現れる。
  • 原因、得意なこと、生活上の困難、運動発達、必要な支援は一人ひとり異なる。
  • 療育手帳の障害程度と、障害福祉サービスに用いられる障害支援区分は別のもの。
  • 障害名だけで能力を決めつけず、本人の強みと実際の支援ニーズを個別に把握する。

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