37Q56第37回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ障害の理解

Bさん(24歳、男性)は、母親と二人暮らしで、小学生のときに注意欠陥多動性障害と疑われていた。Bさんは、最近になって昼夜を問わずゲームを続け、朝起きられずにアルバイトを無断で休むことが増えた。 次のうち、Bさんの母親が相談する機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.発達障害者支援センター

この問題のポイント

発達障害者支援センターは、子どもから成人までの発達障害のある人と、その家族からの相談に応じる専門機関です。

発達障害に関する相談だけでなく、生活、医療、福祉、教育、就労などの関係機関と連携した総合的な支援を行います。診断が確定していない段階でも相談できます。

解説

発達障害者支援センターは、発達障害者支援法に基づき、都道府県や指定都市などに設置される専門的な相談支援機関です。発達障害のある本人や家族から相談を受け、必要な情報提供や助言を行うとともに、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携します。

支援の対象は子どもに限られません。成人になってから、仕事、対人関係、生活リズム、金銭管理などの困難をきっかけに、初めて発達障害の可能性に気づく人も相談できます。家族だけで相談を始めることも可能です。

Bさんは、小学生のときに注意欠陥多動性障害を疑われたことがあり、現在はゲームを昼夜問わず続け、起床できず、アルバイトを無断で休むなど、生活と就労に支障が生じています。ただし、この情報だけで現在の状態を発達障害やゲーム障害と断定してはいけません。睡眠障害、抑うつ、不安、身体疾患など、ほかの要因も含めた評価が必要です。

発達障害者支援センターでは、母親の相談を受けながら、Bさん本人の困りごとや希望を確認し、必要に応じて医療機関、市町村の相談窓口、就労支援機関などにつなげられます。Bさんは成人であるため、母親の意向だけで支援を決めず、可能な限り本人の意思と同意を得ながら進めることが重要です。

支援では、ゲームを一方的に取り上げたり、無断欠勤を「怠け」と決めつけたりするのではなく、生活リズム、ゲームを続ける背景、得意なこと、苦手なこと、職場環境、本人が望む生活を具体的に整理します。

ひっかけポイント
ハローワークも今後の就労支援で連携する可能性があります。ただし、発達障害の可能性と生活全体の困りごとについて家族が相談する最初の専門機関としては、発達障害者支援センターが最も適切です。

介護実践でのポイント
成人本人の生活について、家族だけで方針を決めないことが大切です。本人が何に困り、どのような生活を望むかを確認し、本人の同意を得ながら必要な機関へつなぎます。

選択肢の確認

1.ハローワーク(公共職業安定所)

誤りです。 ハローワークは職業相談、職業紹介、就職・定着支援を行う機関です。今後連携する可能性はありますが、発達障害の可能性と生活全体の問題について家族が最初に相談する機関としては、発達障害者支援センターがより適切です。

2.難病情報センター

誤りです。 難病情報センターは、指定難病などに関する疾患情報、医療制度、相談窓口等の情報を提供します。発達障害や生活リズム、ゲーム使用、就労上の困難を総合的に相談する機関ではありません。

3.認知症カフェ

誤りです。 認知症カフェは、認知症の人や家族、地域住民、専門職などが交流し、認知症について相談できる場です。24歳で発達障害が疑われるBさんについて相談する場としては適切ではありません。

4.放課後等デイサービス

誤りです。 放課後等デイサービスは、児童福祉法に基づき、主に就学している障害児へ授業終了後や休業日に支援を提供する障害児通所支援です。24歳のBさんは対象ではありません。

5.発達障害者支援センター

正しいです。 発達障害のある、またはその可能性がある子どもや成人と家族から相談を受け、生活、医療、福祉、教育、就労などの関係機関と連携して総合的に支援します。

覚えるポイント

  • 発達障害者支援センターは、子どもだけでなく成人とその家族も相談できる。
  • 発達障害の診断が確定していない段階でも相談できる。
  • 相談内容に応じて、医療、福祉、教育、就労などの関係機関と連携する。
  • ハローワークは職業相談・紹介、放課後等デイサービスは就学児への障害児通所支援である。
  • ゲーム使用や無断欠勤だけで診断を決めつけず、背景と生活全体を評価する。
  • 成人本人の意思と同意を尊重し、家族だけで支援方針を決めない。

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