37Q32|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、神経性無食欲症(anorexia nervosa)に関するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.活動性が高まる。
この問題のポイント
神経性無食欲症の中核となる特徴を見分ける問題です。現在は「神経性やせ症」と呼ばれることが多く、著しい低体重、体重増加への強い恐怖、体型認知のゆがみ、病状の深刻さを十分に認識しにくいことなどが特徴です。
低栄養で体力が低下しているように見えても、過度に運動したり落ち着かず活動したりする「過活動」がみられることがあります。
解説
神経性無食欲症では、体重が増えることへの強い恐怖や、体重・体型に対する認知のゆがみがあり、食事を強く制限します。明らかな低体重になっても、自分のやせや身体的危険を深刻に受け止められないことがあります。
特徴的な行動の一つが過活動です。摂取エネルギーが不足しているにもかかわらず、長時間歩く、運動を繰り返す、じっとしていられないなど、活動性が高まることがあります。体重を減らしたいという思いが背景にある場合だけでなく、病気に伴う行動として現れることもあります。したがって、選択肢1が適切です。
発症は思春期から若年成人期に多く、女性に多いとされています。ただし、男性やさまざまな年代にも生じるため、「女性だけの病気」と決めつけてはいけません。
低体重が進むと、徐脈、低血圧、低体温、脱水、電解質異常、骨量低下など、生命に関わる身体的問題が生じることがあります。本人の意思の弱さやわがままと捉えず、医療的評価と心理社会的支援を組み合わせる必要があります。
ひっかけポイント
神経性無食欲症では、やせて体力が低下しているから必ず活動性も低下するとは限りません。むしろ過活動がみられることが、試験でよく問われます。
介護実践でのポイント
食事量の減少、体重減少、過度な運動、寒がる、ふらつく、脈が遅いなどの変化を認めたときは、本人を責めたり食べるよう強制したりせず、身体状態を観察して医療職へ報告します。性別や年齢だけで可能性を除外しないことも重要です。
選択肢の確認
1.活動性が高まる。
正答。最も適切です。
神経性無食欲症では、低栄養状態であっても、過度に歩く、運動を繰り返すなどの過活動がみられることがあります。
2.学童期に最も生じやすい。
誤り。
学童期に発症することもありますが、一般には思春期から若年成人期に多くみられます。「学童期に最も生じやすい」とするのは適切ではありません。
3.太ることへの恐怖はみられない。
誤り。
体重が増えることへの強い恐怖は、神経性無食欲症の中心的な特徴です。明らかに低体重でも、さらにやせようとすることがあります。
4.低体重の深刻さを理解している。
誤り。
低体重や低栄養による危険があっても、その深刻さを十分に認識できなかったり、過小評価したりすることがあります。
5.多くが男性である。
誤り。
女性に多い疾患です。ただし男性にも発症するため、男性であることを理由に可能性を否定してはいけません。
覚えるポイント
神経性無食欲症は、現在「神経性やせ症」と呼ばれることが多い疾患です。
体重増加への強い恐怖、体型認知のゆがみ、低体重の深刻さを認識しにくいことが特徴です。
低栄養でも過活動がみられることがあります。
発症は思春期から若年成人期に多く、女性に多い一方、性別や年齢を問わず生じます。
著しい体重減少や循環・体温の異常は、早急な医療的評価が必要です。