32PM147|第32回 あん摩マッサージ指圧師国家試験 過去問
臨床医学臨床鑑別便秘・肛門疾患
次の文で示す症例について、問題147、問題148の問いに答えよ。 「25歳の女性。主訴は便秘。3か月前に事務職から営業職に配置転換となった。外出や移動でトイレの利用が制限され、便意があっても我慢することが増えた。」 病態として最も適切なのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、便意を我慢する習慣によって起こる便秘の病態を確認します。
便意を繰り返し抑えると、直腸に便がたまっても排便反射が起こりにくくなります。
解説
排便反射は、直腸に便が入って直腸壁が伸展されることで起こります。通常は、この刺激により便意が生じ、排便行動につながります。
しかし、便意を何度も我慢すると、直腸の刺激に対する反応が鈍くなり、排便反射が弱くなります。その結果、便が直腸内に長くとどまり、便秘が悪化します。
この症例では、営業職への配置転換によりトイレ利用が制限され、便意があっても我慢することが増えています。そのため、病態としては排便反射の減弱が最も適切です。
ひっかけポイント
便意を我慢する習慣による便秘では、腹筋よりも排便反射の低下を考えます。
選択肢の確認
1.腹圧の低下
誤り。
腹圧の低下は、高齢者や筋力低下、活動性低下などで排便困難に関係します。この症例では便意を我慢する習慣が主因です。
2.直腸知覚閾値の低下
誤り。
便意を我慢し続けると、直腸の刺激に対する感受性は鈍くなりやすく、閾値は上昇する方向に考えます。低下ではありません。
3.蠕動運動の減弱
誤り。
腸の蠕動運動低下も便秘の原因になりますが、この症例では便意を我慢することによる排便反射の減弱が最も適切です。
4.排便反射の減弱
正しい。
便意を繰り返し我慢すると、直腸に便がたまっても排便反射が起こりにくくなります。症例の病態として最も適切です。
覚えるポイント
- 便意を我慢すると排便反射が弱くなります。
- 排便反射は直腸の伸展刺激で起こります。
- 生活習慣による便秘では、排便リズムの再形成が重要です。