34AM85|第34回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
リハビリテーション医学神経・切断・脊髄損傷異常歩行・幻肢痛・脊髄損傷・遂行機能
次の症例について問いに答えよ。「66歳の男性。右前頭葉に脳出血を発症し保存治療中。身体麻痺は認められず排泄動作は自立しているが、トイレに行くこと自体を忘れて失禁することがある。」高次脳機能障害として最も考えられるのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、前頭葉障害でみられる遂行機能障害を症例から読み取ることがポイントです。
排泄動作そのものはできるのに、トイレに行く計画や開始ができず失禁している点に注目します。
解説
遂行機能とは、目的を立て、計画し、手順を組み立て、実行し、必要に応じて修正する能力です。前頭葉は遂行機能に深く関係します。
この症例では、身体麻痺はなく、排泄動作は自立しています。つまり、トイレでの動作能力は保たれています。しかし、トイレに行くこと自体を忘れて失禁しています。これは行動の開始、計画、自己管理の障害であり、遂行機能障害が最も考えられます。
ひっかけポイント
「動作ができない」のではなく、「必要なタイミングで行動を開始できない」場合は遂行機能障害を考えます。
選択肢の確認
1.半側空間無視
誤り。
半側空間無視は、片側の空間を認識しにくくなる障害です。食事の片側を残す、片側の物に気づかないなどがみられます。この症例の主問題ではありません。
2.遂行機能障害
正しい。
排泄動作はできるのに、トイレへ行くという行動を計画・開始できず失禁しているため、遂行機能障害が最も考えられます。前頭葉病変とも一致します。
3.身体失認
誤り。
身体失認は、自分の身体部位を認識できない障害です。この症例では身体を認識できないという情報はありません。
4.観念失行
誤り。
観念失行は、道具の使い方や一連の動作の概念が障害される状態です。この症例では排泄動作自体は自立しているため、観念失行は最も適切ではありません。
覚えるポイント
- 遂行機能は、計画、開始、手順化、修正の能力です。
- 前頭葉障害では遂行機能障害が起こりやすいです。
- 動作能力が保たれていても、行動開始ができないことがあります。
- 排泄、服薬、金銭管理などの日常生活で問題が出やすいです。