33PM153|第33回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
東洋医学臨床論神経障害・運動器の施術L5神経根・肘部管・手根管・テニス肘・コンパートメント・投球障害
次の症例について、「65歳の女性。右手関節部の骨折による変形が原因で、示指と中指の指先がしびれて、母指の動きが障害されるようになった。」最も認められる徴候はどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
手関節部の変形に伴う感覚障害と母指運動障害から、障害神経と徴候を結び付ける問題です。示指・中指のしびれと母指運動障害は手関節部での正中神経障害を示し、母指対立運動の低下によってきれいな輪を作れなくなります。
解説
示指・中指の指先のしびれは正中神経の感覚領域に一致し、母指の動きの障害は母指球筋群の麻痺を示します。手関節部の骨折変形により手根管内で正中神経が圧迫されると、低位正中神経麻痺として感覚障害と母指対立障害が生じます。
母指と示指で丸を作らせると、母指対立が不十分で整ったO字を作れないため、パーフェクトOの不整が最も適切です。なお、前骨間神経障害でみられるつまみ動作の異常とは、感覚障害の有無や障害部位も含めて区別します。
選択肢の確認
1.祈祷師の手:誤り。祈祷師の手は高位正中神経麻痺で、握りこぶしを作る際に示指・中指を十分に屈曲できない徴候です。手関節部の低位障害の代表所見ではありません。
2.ティアドロップサイン:誤り。ティアドロップサインは前骨間神経障害による母指指節間関節と示指遠位指節間関節の屈曲不全でみられ、通常は皮膚感覚障害を伴いません。
3.パーフェクトOの不整:正しい。手関節部の正中神経障害では母指球筋の麻痺により母指対立が障害され、母指と示指で整ったO字を作れないため正しいです。
4.フロマン徴候:誤り。フロマン徴候は尺骨神経障害で母指内転筋が弱くなり、紙をつまむ際に長母指屈筋で代償する徴候です。
覚えるポイント
- 示指・中指のしびれは正中神経領域。
- 低位正中神経麻痺では母指球筋と対立運動が障害される。
- 祈祷師の手は高位正中神経麻痺。
- フロマン徴候は尺骨神経麻痺。