33AM85|第33回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
臨床医学各論症例問題腕神経叢損傷・尺骨神経障害・膝関節痛
次の症例について、「30歳の男性。右手小指のしびれを主訴に受診。手関節の可動域制限はないが、右肘関節の屈曲可動域は120度であった。幼少期に右肘関節骨折の治療歴がある。」身体所見上認められるのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、幼少期の肘関節骨折後に起こる遅発性尺骨神経麻痺を考えます。
小指のしびれは尺骨神経領域の症状です。幼少期の肘外傷歴がある場合、外反肘に伴う尺骨神経障害が重要です。
解説
幼少期の上腕骨外顆骨折などの後遺症として、肘関節の外反変形が起こることがあります。外反肘では尺骨神経が牽引されやすくなり、時間が経ってから尺骨神経症状が出ることがあります。
この症例では、右手小指のしびれがあり、尺骨神経障害が疑われます。さらに幼少期の右肘関節骨折歴があるため、身体所見として外反肘が最も考えられます。
下垂手は橈骨神経麻痺、猿手は正中神経麻痺でみられます。肘関節屈筋力低下は筋皮神経や上腕二頭筋などの問題で考えます。
ひっかけポイント
小指のしびれは尺骨神経です。小児期の肘骨折後に外反肘があると、遅発性尺骨神経麻痺を考えます。
選択肢の確認
1.肘関節屈筋力低下
誤り。
肘関節屈曲は主に上腕二頭筋や上腕筋が関係し、筋皮神経の障害で問題になります。小指のしびれを主訴とする本症例では最も適切ではありません。
2.外反肘
正しい。
幼少期の肘関節骨折後に外反肘を生じ、尺骨神経が牽引されて小指側のしびれを起こすことがあります。身体所見として最も適切です。
3.下垂手
誤り。
下垂手は橈骨神経麻痺でみられます。手関節背屈ができなくなる所見であり、小指のしびれを主とする本症例とは合いません。
4.猿手
誤り。
猿手は正中神経麻痺でみられる母指球筋萎縮などによる手の変形です。尺骨神経領域の小指しびれとは異なります。
覚えるポイント
- 小指のしびれは尺骨神経を考えます。
- 幼少期の肘骨折後には外反肘をきたすことがあります。
- 外反肘では遅発性尺骨神経麻痺に注意します。
- 下垂手は橈骨神経麻痺、猿手は正中神経麻痺です。