33AM84第33回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

臨床医学各論症例問題腕神経叢損傷・尺骨神経障害・膝関節痛

次の症例について、「17歳の男子。バイク走行中に転倒し救急搬送。ヘルメットの右外側に傷があり、右肩に外傷がある。右上肢は自動運動不能で知覚異常を認めた。意識は清明、独歩可能、脳神経に異常はない。」身体所見では肘の屈曲・手関節の背屈が不能で、手指の屈曲もできない。上肢の骨折や関節の脱臼はない。損傷部位はどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、外傷後の広範な上肢麻痺から、単一末梢神経ではなく腕神経叢損傷を考えます。

肘屈曲、手関節背屈、手指屈曲がすべて不能であるため、障害は上腕部や肘部の単一神経損傷では説明しにくいです。

解説

腕神経叢は頸部から鎖骨下、腋窩へ向かい、上肢の主要な神経を形成します。バイク転倒で頭部と肩が反対方向に強く引っ張られると、側頸部で腕神経叢が牽引損傷を受けることがあります。

この症例では、肘屈曲は筋皮神経、手関節背屈は橈骨神経、手指屈曲は正中神経や尺骨神経が関係します。複数の神経支配領域が広く障害されているため、より近位の腕神経叢損傷が考えられます。

側頸部は腕神経叢の根や幹が存在する部位であり、損傷部位として最も適切です。

ひっかけポイント
複数の末梢神経領域が同時に障害されている場合は、神経叢や神経根など近位部の損傷を考えます。

選択肢の確認

1.側頸部
正しい。
側頸部には腕神経叢の根や幹があり、肩外傷を伴う牽引損傷で障害されやすい部位です。広範な上肢麻痺を説明できます。

2.腋窩部
誤り。
腋窩部にも腕神経叢の束や末梢神経が走行しますが、この症例では頭部と肩への外傷、広範な麻痺から側頸部での牽引損傷がより適切です。

3.上腕部
誤り。
上腕部の損傷では橈骨神経や正中神経など単一または限られた神経障害が中心になりやすいです。肘屈曲、手関節背屈、手指屈曲すべての障害は説明しにくいです。

4.肘部
誤り。
肘部の損傷では尺骨神経など局所の末梢神経障害を考えます。上肢全体の自動運動不能を説明する部位としては不適切です。

覚えるポイント

  • 外傷後の広範な上肢麻痺では腕神経叢損傷を疑います。
  • 腕神経叢は側頸部から腋窩へ走行します。
  • 肘屈曲は筋皮神経、手関節背屈は橈骨神経、手指屈曲は正中神経・尺骨神経が関係します。
  • 複数神経領域の障害では、より近位の損傷部位を考えます。

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