32PM132|第32回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例の疾患として最も適切なのはどれか。「28歳の女性。半年前に左上腕から前腕内側にかけて痛みやしびれが出現。荷物を持つと痛みは増悪する。モーレイテスト、エデンテストともに陽性。ジャクソンテスト、スパーリングテストともに陰性。」
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、上肢の痛みやしびれに対して、頸椎由来か胸郭出口部での絞扼かを見分けます。
モーレイテストとエデンテストが陽性で、ジャクソンテストとスパーリングテストが陰性である点が重要です。
解説
胸郭出口症候群は、斜角筋隙、肋鎖間隙、小胸筋下などで腕神経叢や鎖骨下動静脈が圧迫されて起こります。上肢の痛み、しびれ、だるさ、冷感などがみられます。
荷物を持つと症状が増悪するのは、肩甲帯が下がり、肋鎖間隙などで神経血管束が圧迫されやすくなるためです。
モーレイテストは斜角筋部での圧痛や放散痛をみる検査、エデンテストは肋鎖間隙での圧迫をみる検査です。これらが陽性で、頸椎神経根症をみるジャクソンテスト、スパーリングテストが陰性であれば、胸郭出口症候群が最も適切です。
ひっかけポイント
頸部から上肢のしびれでも、頸椎テストが陰性で胸郭出口テストが陽性なら胸郭出口症候群を考えます。
選択肢の確認
1.ギヨン管症候群
誤り。
ギヨン管症候群は手関節部で尺骨神経が絞扼される疾患です。手掌尺側や小指側のしびれが中心であり、上腕から前腕内側にかけての症状やモーレイテスト陽性とは合いません。
2.頸椎症性脊髄症
誤り。
頸椎症性脊髄症では手指巧緻運動障害、歩行障害、腱反射亢進など脊髄症状がみられます。本症例ではその所見は示されていません。
3.頸椎症性神経根症
誤り。
頸椎症性神経根症ではジャクソンテストやスパーリングテストが陽性となることがあります。本症例ではどちらも陰性です。
4.胸郭出口症候群
正しい。
上腕から前腕内側の痛み・しびれ、荷物での増悪、モーレイテストとエデンテスト陽性から、胸郭出口症候群が最も適切です。
覚えるポイント
- 胸郭出口症候群では腕神経叢や鎖骨下血管が圧迫されます。
- モーレイテスト、エデンテスト、ルーステストなどが評価に使われます。
- 頸椎神経根症ではスパーリングテストやジャクソンテストを確認します。
- 荷物を持つと悪化する上肢症状では胸郭出口症候群を考えます。