46AM29|第46回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
図は生体組織の等価電気回路のうち細胞部分を示している。細胞膜の抵抗R1、静電容量C1、細胞内液の抵抗R2、静電容量C2の大きさの関係で正しいのはどれか。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、細胞膜と細胞内液の電気的性質を、等価回路の抵抗と静電容量に対応させて考えます。
重要な関係は次の2つです。
- 細胞膜は脂質二重層でできており、電気を通しにくいので R1は大きい
- 細胞膜は非常に薄い絶縁膜なので、コンデンサとして働きやすく C1は大きい
一方、細胞内液は電解質を含む水溶液です。
イオンが動けるため電気を通しやすく、抵抗は細胞膜より小さくなります。
解説
図では、細胞膜が C1 と R1、細胞内液が C2 と R2 として表されています。
細胞膜は、内外の水溶液を隔てる非常に薄い膜です。
脂質二重層はイオンを通しにくいため、電気的には高抵抗として働きます。
したがって、細胞膜の抵抗 R1 は、細胞内液の抵抗 R2 より大きくなります。
また、コンデンサの静電容量は、一般に次の関係で大きくなります。
C = ε × S / d
ここで、d は電極間距離に相当します。
細胞膜は非常に薄いため、d が小さくなり、静電容量は大きくなります。
そのため、細胞膜の静電容量 C1 は、細胞内液の静電容量 C2 より大きいと考えます。
したがって、大きさの関係は次のようになります。
C1 > C2
R1 > R2
よって、正答は 1.C1>C2、R1>R2 です。
図で見るポイント
図の左では、細胞膜と細胞内液が分けて示されています。右の等価回路では、細胞膜が C1・R1、細胞内液が C2・R2 に対応します。まず「膜は高抵抗で大きな容量」「液体は低抵抗」と対応づけて判断します。
ひっかけポイント
細胞膜は薄いので「小さい」と考えてしまいがちですが、静電容量は膜厚が薄いほど大きくなります。抵抗と静電容量を別々に考えることが重要です。
選択肢の確認
1.C1>C2、R1>R2
正しい。
細胞膜は非常に薄い脂質二重層であり、コンデンサとしての静電容量 C1 は細胞内液の C2 より大きくなります。また、細胞膜はイオンを通しにくいため、抵抗 R1 は電解質である細胞内液の抵抗 R2 より大きくなります。
2.C1>C2、R1<R2
誤り。
C1>C2 は正しい関係です。しかし、細胞膜はイオンを通しにくい高抵抗成分なので、R1<R2 ではなく R1>R2 です。
3.C1<C2、R1>R2
誤り。
R1>R2 は正しい関係です。しかし、細胞膜は非常に薄い絶縁膜としてコンデンサを形成するため、C1 は C2 より大きくなります。したがって、C1<C2 は不適切です。
4.C1<C2、R1<R2
誤り。
細胞膜は静電容量が大きく、抵抗も大きい成分として扱います。そのため、C1<C2 も R1<R2 も、どちらも細胞膜と細胞内液の性質に合いません。
5.C1=C2、R1<R2
誤り。
細胞膜と細胞内液では、構造も電気的性質も異なります。細胞膜は薄い絶縁膜として働くため C1 は C2 より大きく、また抵抗 R1 も R2 より大きくなります。C1=C2、R1<R2 は不適切です。
覚えるポイント
- 細胞膜は脂質二重層で、イオンを通しにくいので高抵抗です。
- 細胞膜は非常に薄いため、コンデンサとしての静電容量が大きいと考えます。
- 細胞内液は電解質を含むため、細胞膜より電気を通しやすく低抵抗です。
- この等価回路では、C1>C2、R1>R2 と整理します。
- 生体組織の等価回路では、形だけでなく「膜」「液体」の電気的性質に対応づけて判断します。
