44AM17第44回 第2種ME技術実力検定試験 過去問

Ⅰ 基礎的知識MEの基礎となる理工学的知識電子回路・センサ/増幅回路・オペアンプ

図の回路で Vi に 20 mV の直流電圧を入力した。出力電圧 Vo[V]はどれか。 ただし、オペアンプは理想オペアンプとする。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、理想オペアンプ回路の読み取りと、反転増幅回路の増幅率の計算が問われています。

図では、左側のオペアンプは出力を − 入力へ戻しているため、電圧フォロワです。
右側のオペアンプは、入力抵抗 5 kΩ、帰還抵抗 500 kΩ の反転増幅回路です。

したがって、右側の増幅率は次のようになります。

増幅率 = - 帰還抵抗 / 入力抵抗
増幅率 = - 500 kΩ / 5 kΩ
増幅率 = -100

Vi = 20 mV = 0.020 V なので、

Vo = -100 × 0.020 V = -2 V

よって、正答は 5.−2 です。

解説

図の回路は、2つのオペアンプで構成されています。

まず左側のオペアンプを見ます。
入力 Vi は + 入力端子に入り、出力がそのまま − 入力端子へ戻されています。

これは電圧フォロワです。

理想オペアンプの電圧フォロワでは、出力電圧は入力電圧と同じになります。

左側オペアンプの出力 = Vi = 20 mV

次に右側のオペアンプを見ます。

  • 入力端子は接地されています。
    左側オペアンプの出力は 5 kΩ を通って、右側オペアンプの − 入力端子へ入っています。
    さらに、出力 Vo から − 入力端子へ 500 kΩ の抵抗で負帰還がかかっています。

これは反転増幅回路です。

理想オペアンプの反転増幅回路では、+ 入力端子が 0 V に接地されているため、− 入力端子も仮想的に 0 V とみなせます。これを仮想接地といいます。

反転増幅回路の出力は、

Vo = - Rf / Rin × 入力電圧

で求めます。

ここで、

Rin = 5 kΩ
Rf = 500 kΩ
入力電圧 = 20 mV = 0.020 V

です。

したがって、

Vo = - 500 kΩ / 5 kΩ × 0.020 V
Vo = -100 × 0.020 V
Vo = -2 V

となります。

図で見るポイント
左側のオペアンプは、出力が − 入力に戻っているので電圧フォロワです。
右側のオペアンプは、+ 入力が接地され、5 kΩ が入力抵抗、500 kΩ が帰還抵抗になっているので反転増幅回路です。

ひっかけポイント
500 kΩ / 5 kΩ = 100 なので、出力の大きさは100倍です。ただし、反転増幅回路なので符号はマイナスになります。20 mV を 20 V として扱わないように、mV から V への単位変換にも注意します。

選択肢の確認

1.2
誤り。
出力の大きさだけを見ると 2 V ですが、右側の回路は反転増幅回路です。そのため出力の符号は負になり、+2 V ではありません。

2.1
誤り。
1 V になるには増幅率の大きさが 50 倍の場合です。この回路では、帰還抵抗 500 kΩ と入力抵抗 5 kΩ の比から、増幅率の大きさは100倍です。

3.0
誤り。
入力 Vi は 20 mV であり、0ではありません。理想オペアンプの反転増幅回路として動作するため、出力は0 Vではなく -2 V になります。

4.−1
誤り。
符号が負である点は反転増幅回路として合っていますが、増幅率の大きさが異なります。500 kΩ / 5 kΩ = 100 なので、20 mV の100倍は 2 V です。したがって -1 V ではありません。

5.−2
正しい。
左側の電圧フォロワにより、右側の反転増幅回路への入力は 20 mV です。右側の増幅率は -500 kΩ / 5 kΩ = -100 なので、Vo = -100 × 0.020 V = -2 V となります。

覚えるポイント

  • 出力を − 入力へ戻すオペアンプは電圧フォロワです。
  • 電圧フォロワの出力は入力と同じ電圧になります。
  • 反転増幅回路の式は Vo = - Rf / Rin × 入力電圧 です。
  • +入力が接地された理想オペアンプでは、−入力は仮想接地として扱えます。
  • 500 kΩ / 5 kΩ = 100 です。
  • 20 mV = 0.020 V です。
  • 反転増幅回路では、出力の符号が入力と反対になります。
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