78PM100|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
0.45 Bq・cm-3 の137Cs と1.2 Bq・cm-3 の89Sr を含む放射性廃液を直ちに排水す るための最小の希釈倍数はどれか。 ただし、排水中の濃度限度を137Cs は0.09 Bq・cm-3、89Sr は0.3 Bq・cm-3 とす る。
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正解: 5
正答
5.9
問題のポイント
複数の核種を含む放射性廃液を排水する場合、それぞれの核種が濃度限度以下であればよい、というだけでは不十分です。
複数核種が混在する場合は、各核種について
実際の濃度 ÷ 濃度限度
を計算し、その和が1以下になる必要があります。
複数核種の判定式
複数核種を含む排水では、次の条件を満たす必要があります。
137Csの濃度 / 137Csの濃度限度 + 89Srの濃度 / 89Srの濃度限度 ≦ 1
希釈倍数をDとすると、希釈後の濃度はそれぞれD分の1になります。
したがって、
137Cs:0.45 / D
89Sr:1.2 / D
です。
計算
まず、137Csについて計算します。
(0.45 / D) / 0.09 = 0.45 / (0.09D) = 5 / D
次に、89Srについて計算します。
(1.2 / D) / 0.3 = 1.2 / (0.3D) = 4 / D
複数核種なので、これらを足します。
5 / D + 4 / D = 9 / D
この値が1以下であれば排水できます。
9 / D ≦ 1
よって、
D ≧ 9
となります。
最小の希釈倍数は9倍です。
他の選択肢との区別
1.2
2倍では、濃度限度に対する比の和が9/2となり、1を大きく超えます。
2.3
3倍では、9/3 = 3となり、まだ1を超えます。
3.5
137Csだけを見れば、0.45 ÷ 0.09 = 5なので5倍でよいように見えます。
しかし、89Srも含まれるため、複数核種の和で判定する必要があります。
したがって5倍では不十分です。
4.6
6倍では、9/6 = 1.5となり、1を超えるため不十分です。
5.9
9倍では、9/9 = 1となり、条件を満たします。
したがって正しいです。
覚えるポイント
放射性廃液に複数核種が含まれる場合は、単独核種ごとの希釈倍数の最大値だけで判断してはいけません。
必ず、
Σ「実際の濃度 / 濃度限度」≦ 1
で判定します。
本問では、
137Cs:0.45 / 0.09 = 5
89Sr:1.2 / 0.3 = 4
5 + 4 = 9
となるため、必要な最小希釈倍数は9倍です。