77AM89第77回 診療放射線技師国家試験 過去問

エックス線撮影技術学X線撮影技術その他の撮影と検査

骨塩定量用のファントム写真を別に示す。 これを使用する測定法はどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、提示された骨塩定量用ファントムの形状から、どの骨塩定量法で使用するものかを判断します。

画像のファントムは、弯曲した台状の形状をしており、内部に複数の円柱状インサートが並んでいます。

これは、CT 撮影時に被検者の下に置き、既知濃度の基準物質と一緒に撮影して骨密度を定量するためのファントムです。

したがって、このファントムを使用する測定法は 定量的 CT〈QCT〉法 です。

解説

QCT〈quantitative computed tomography〉法は、CT を用いて骨塩量や骨密度を定量する方法です。

CT 画像では、組織の X 線減弱を CT 値として表します。

しかし、CT 値は装置条件、撮影条件、再構成条件などの影響を受けるため、そのまま骨密度値として扱うことはできません。

そこで QCT では、既知濃度の基準物質を含む校正用ファントムを被検者と同時に撮影します。

ファントム内の各インサートは、既知の骨塩濃度、またはハイドロキシアパタイト相当濃度を持っています。

これらの CT 値と既知濃度の関係を用いて、椎体などの骨密度を定量します。

画像でまず見るポイント
このファントムは、体の下に置きやすい弯曲形状で、複数の基準物質が並んでいます。
CT 撮影と同時に写し込み、CT 値を骨密度へ換算するための校正ファントムと考えます。

QCT 法の特徴

QCT 法では、CT を用いて海綿骨と皮質骨を分けて評価できることがあります。

特に腰椎椎体の海綿骨密度評価に用いられます。

DXA 法が面積骨密度を測定するのに対し、QCT 法では体積骨密度として評価できる点が特徴です。

ひっかけポイント

骨塩定量には複数の方法があります。

ただし、画像のような既知濃度の円柱状インサートを持つ弯曲ファントムは、CT 値を濃度へ換算する QCT 用ファントムとして判断します。

DXA 法や SXA 法では、X 線吸収の差を利用して骨密度を測定しますが、このような CT 校正用ファントムを同時撮影して CT 値換算する方法ではありません。

選択肢の確認

1.正しい。
定量的 CT〈QCT〉法では、既知濃度の基準物質を含むファントムを用いて CT 値を校正し、骨密度を定量します。

提示画像のような複数の円柱状インサートを持つ弯曲ファントムは、QCT 用ファントムとして使用されます。

2.誤り。
定量的超音波〈QUS〉法は、踵骨などに超音波を通して、音速や広帯域超音波減衰などを評価する方法です。

CT 値校正用のファントムを使用する方法ではありません。

3.誤り。
X 線写真濃度測定〈RA〉法は、手部 X 線写真などで骨と基準物質の濃度を比較して骨塩量を評価する方法です。

提示画像のような CT 用の弯曲ファントムを使用する方法ではありません。

4.誤り。
単一エネルギー X 線吸収測定〈SXA〉法は、単一エネルギーの X 線吸収を用いて骨密度を測定する方法です。

QCT のように CT 値と既知濃度ファントムを用いて体積骨密度を求める方法ではありません。

5.誤り。
二重エネルギー X 線吸収測定〈DXA〉法は、2 種類の X 線エネルギーを用いて骨密度を測定する方法です。

骨密度測定として非常に広く用いられますが、提示されたような QCT 用校正ファントムを使用する方法ではありません。

覚えるポイント

  • QCT 法では、CT と校正用ファントムを用いて骨密度を定量する。
  • QCT 用ファントムには、既知濃度の基準物質が入っている。
  • CT 値を基準物質の濃度と対応させ、骨密度へ換算する。
  • QUS は超音波、RA は X 線写真濃度、SXA / DXA は X 線吸収測定を利用する。
  • 画像のような弯曲した多点校正ファントムは、QCT 法を考える。
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