77AM36|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
スイスチーズモデルの考え方で正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、医療安全で重要な スイスチーズモデル の考え方が問われています。
スイスチーズモデルでは、事故は単一のミスだけで起こるのではなく、複数の防御策にある「穴」が偶然一直線につながったときに発生すると考えます。
正しいのは、個人の過ちや職場の環境と体制に潜む危険が安全対策の穴を作るという考え方です。
解説
スイスチーズモデルは、医療事故やヒヤリ・ハットを理解するための代表的なモデルです。
スイスチーズの薄い板を何枚も重ねた状態を想像します。
それぞれの板は、安全対策、防止策、確認手順、教育、マニュアル、装置の警報などに相当します。
しかし、どの安全対策にも完全ではない部分、つまり「穴」があります。
この穴には、次のようなものがあります。
- 個人の確認不足
- 疲労や焦り
- 知識不足
- コミュニケーション不足
- マニュアルの不備
- 人員不足
- 装置やシステムの使いにくさ
- 職場文化や組織体制の問題
通常は、1 つの安全対策に穴があっても、別の安全対策で事故を防ぐことができます。
しかし、複数の安全対策の穴が偶然一直線に並ぶと、危険がすべての防御層を通り抜け、事故に至ります。
ひっかけポイント
スイスチーズモデルは「個人を責めるモデル」ではありません。
個人のミスだけでなく、環境、体制、手順、組織文化などの潜在的な危険も重視します。
医療安全での考え方
医療現場では、事故を個人の注意不足だけで説明してはいけません。
個人の確認を強化することも大切ですが、それだけでは再発防止として不十分です。
重要なのは、次のように複数の視点で対策することです。
- 手順を分かりやすくする
- ダブルチェックを適切に行う
- アラームや警告を活用する
- 業務量や人員配置を見直す
- 情報共有を改善する
- 事故が起こりにくい仕組みを作る
選択肢の確認
1.正しい。
スイスチーズモデルでは、個人の過ちだけでなく、職場環境や組織体制に潜む危険も安全対策の穴になると考えます。
複数の穴が重なったときに事故が起こるため、この記述は正しいです。
2.誤り。
個人の集中力や責任感は大切ですが、それだけで事故を防ぐことはできません。
医療安全では、個人努力だけに頼らず、システム全体で事故を防ぐことが重要です。
3.誤り。
事故の原因は、単一の根本的な過誤だけとは限りません。
複数の要因が重なって事故に至ると考えるのがスイスチーズモデルです。
4.誤り。
完全な安全対策を 1 つ用意するという考え方は現実的ではありません。
不完全な安全対策でも、複数の防御層を組み合わせることで事故を防ぐ確率を高めます。
5.誤り。
抜け穴のある安全対策でも、複数の防御層を設けることで事故を防ぎやすくなります。
重要なのは、穴が一直線に並ばないように複数の安全対策を組み合わせることです。
覚えるポイント
- スイスチーズモデル = 複数の防御層と穴のモデル。
- 事故は単一のミスだけでなく、複数の要因が重なって起こる。
- 個人の過ちだけでなく、組織や環境の問題も事故要因になる。
- 医療安全では、個人を責めるよりも仕組みを改善することが重要。
- 不完全な対策でも、複数組み合わせることで安全性を高められる。