76PM96|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
国際放射線防護委員会〈ICRP〉による放射線防護体系の考え方で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、ICRP の放射線防護体系における基本原則が問われています。
ICRP の放射線防護の基本は、次の 3 つです。
- 正当化
- 防護の最適化
- 線量限度の適用
このうち、防護の最適化では、単に線量を最小にするだけでなく、経済的・社会的要因を考慮して合理的に達成できる範囲で低く保つことが重要です。
解説
ICRP の放射線防護体系では、放射線被ばくを伴う行為について、まずその行為に利益があるかを考えます。
これが 正当化です。
正当化された行為について、次に被ばくを合理的に低く抑えるようにします。
これが 防護の最適化です。
防護の最適化は、ALARA〈as low as reasonably achievable〉の考え方に基づきます。
つまり、
- 被ばく線量をできるだけ低くする
- ただし、経済的・社会的要因を考慮する
- 合理的に達成可能な範囲で最適化する
という考え方です。
線量限度は、職業被ばくや公衆被ばくに対して適用されます。
一方、患者の 医療被ばくには線量限度は適用されません。
医療被ばくは、患者本人が診断や治療の利益を受けるため、線量限度ではなく、正当化と最適化によって管理します。
ひっかけポイント
医療被ばくには 線量限度を適用しないことが重要です。
医療被ばくでは、必要な診断・治療効果を保ちながら最適化します。
選択肢の確認
1.誤り。
医療被ばくには線量限度は適用されません。患者本人が診断や治療の利益を受けるため、正当化と最適化によって管理します。
2.誤り。
線量拘束値は、防護の最適化で用いられる線量の目安です。正当化のプロセスで考慮するものではありません。
3.誤り。
線量拘束値は、通常、線量限度を超えないように設定される上限的な目安です。線量限度が線量拘束値より低い値に設定されるという記述は不適切です。
4.正しい。
防護の最適化では、経済的・社会的要因を考慮しながら、被ばくを合理的に達成できる限り低く保つ必要があります。
5.誤り。
放射線被ばくを伴う状況では、最初に考慮すべきは正当化です。その行為に利益があると判断された後に、防護の最適化を行います。
覚えるポイント
- ICRP の基本原則は 正当化、最適化、線量限度です。
- 最初に考えるのは 正当化です。
- 防護の最適化では、経済的・社会的要因を考慮します。
- 医療被ばくには線量限度を適用しません。
- 線量拘束値は、防護の最適化で用いられる目安です。