76PM83第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学放射線計測技術エネルギー計測

半価層を求める式はどれか。 ただし、線減弱係数をμ とする。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、線減弱係数 μ から **半価層〈HVL〉**を求める式が問われています。

半価層とは、X 線や γ 線の強度を半分に減弱させる物質の厚さです。

減弱式を使うと、

HVL = ln 2 / μ

です。

これは、

HVL = -ln(0.5)・μ⁻¹

とも表せます。

解説

X 線や γ 線が物質中を通過すると、光子数や強度は指数関数的に減弱します。

基本式は次の通りです。

I = I₀ e^(-μx)

ここで、

  • I:厚さ x 通過後の強度
  • I₀:入射強度
  • μ:線減弱係数[m⁻¹]
  • x:物質の厚さ[m]

です。

半価層では、透過後の強度が入射強度の半分になります。

つまり、

I / I₀ = 0.5

です。

減弱式に代入すると、

0.5 = e^(-μx)

両辺の自然対数をとります。

ln(0.5) = -μx

x = -ln(0.5) / μ

したがって、

HVL = -ln(0.5)・μ⁻¹

です。

また、

-ln(0.5) = ln 2

なので、

HVL = ln 2 / μ

とも書けます。

表記のポイント
μ⁻¹ は「1 / μ」を意味します。
したがって、-ln(0.5)・μ⁻¹ は、-ln(0.5)を μ で割る式と同じです。

ひっかけポイント
半価層は厚さなので、単位は長さになります。
μ の単位は m⁻¹ なので、μ⁻¹ の単位は m です。
そのため、半価層の式には μ⁻¹ が必要です。

選択肢の確認

1.誤り。
ln(2)・μ⁻² では単位が m² になり、半価層の単位である長さになりません。μ⁻¹ が必要です。

2.誤り。
ln(0.5)は負の値です。ln(0.5)・μ⁻¹ では半価層が負になってしまいます。

3.誤り。
ln(0.5)・μ⁻² は符号も単位も不適切です。半価層は正の長さであり、μ⁻¹ を用います。

4.誤り。
-ln(0.5)・μ では単位が m⁻¹ になり、厚さを表せません。μ ではなく μ⁻¹ が必要です。

5.正しい。
半価層は、HVL = -ln(0.5)・μ⁻¹ = ln 2 / μ で表されます。

覚えるポイント

  • 減弱式は I = I₀ e^(-μx) です。
  • 半価層は強度が 1/2 になる厚さです。
  • 半価層は HVL = ln 2 / μ です。
  • 同じ式を -ln(0.5)・μ⁻¹ と表せます。
  • μ の単位は m⁻¹、μ⁻¹ の単位は m です。

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