76PM82|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
蛍光現象を利用した個人被ばく線量計でSn やAl のフィルタを組合せて使用する目的はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、蛍光現象を利用した個人被ばく線量計において、Sn や Al のフィルタを組み合わせる目的が問われています。
フィルタを用いる主な目的は、放射線のエネルギーによる応答差を補正することです。
したがって、正答は エネルギー依存性を補正するです。
解説
個人被ばく線量計には、蛍光ガラス線量計、OSL 線量計、熱ルミネセンス線量計などがあります。
これらの線量計では、放射線によって材料内に情報が蓄積され、読み取り時に蛍光や発光として信号を取り出します。
しかし、線量計素子の応答は、入射する放射線のエネルギーによって変化します。
同じ線量でも、低エネルギー X 線と高エネルギー γ 線では、線量計の応答が異なることがあります。
そこで、Sn〈スズ〉や Al〈アルミニウム〉などのフィルタを組み合わせて、各素子に入射する放射線のエネルギー成分を変化させます。
複数のフィルタ下の応答を比較することで、線質やエネルギー依存性を補正し、より適切な個人線量評価を行います。
ひっかけポイント
フィルタは「線量を増やす」ためではなく、エネルギーによる応答の違いを補正するために使います。
Sn や Al のフィルタは エネルギー依存性の補正と結びつけます。
選択肢の確認
1.誤り。
α 線と β 線の弁別が主目的ではありません。個人被ばく線量計で Sn や Al のフィルタを組み合わせる目的は、主に光子エネルギー依存性の補正です。
2.誤り。
LET 依存性の補正が主目的ではありません。LET は線エネルギー付与に関する性質で、フィルタによる光子エネルギー補正とは別に考えます。
3.誤り。
フェーディングは、照射後に蓄積信号が時間とともに減少する現象です。Sn や Al のフィルタで補正する主目的ではありません。
4.正しい。
Sn や Al のフィルタを組み合わせることで、放射線エネルギーによる応答差を補正し、個人線量をより適切に評価します。
5.誤り。
中性子線に対する感度を高くするには、中性子に反応しやすい材料やコンバータを用いる必要があります。Sn や Al のフィルタの主目的ではありません。
覚えるポイント
- 個人被ばく線量計では、放射線エネルギーにより応答が変化します。
- Sn や Al のフィルタは エネルギー依存性の補正に使います。
- 複数フィルタの応答差から線質を推定できます。
- フェーディング補正とは目的が異なります。
- 中性子線検出では、別に中性子用材料やコンバータを考えます。