76PM80第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学放射線計測装置放射線検出器の構造と特性

比例計数管で誤っているのはどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、比例計数管の構造と検出原理が問われています。

比例計数管は、気体中で放射線によって生じた電離電子を、強い電場で増倍して測定する検出器です。

誤っているのは 光電子増倍管を用いるです。

光電子増倍管を用いるのは、主に シンチレーション検出器です。

解説

比例計数管は、気体検出器の一種です。

放射線が封入ガス中を通過すると、気体分子が電離され、電子と陽イオンが生じます。

印加電圧を適切な比例領域に設定すると、一次電離で生じた電子が陽極線付近の強い電場で加速され、さらに気体を電離します。

この現象を 電子なだれ または ガス増幅 といいます。

比例計数管では、出力パルスの大きさが一次電離量に比例します。

そのため、入射放射線の種類やエネルギーによってパルスの大きさが異なり、α 線と β 線の弁別などに利用できます。

また、BF₃ ガスを封入した比例計数管では、ホウ素と熱中性子の核反応を利用して熱中性子を検出できます。

一方、光電子増倍管は、シンチレータで生じた光を電子に変換し、増倍する装置です。

比例計数管では、光ではなく気体中の電離電荷を利用するため、光電子増倍管は用いません。

ひっかけポイント
比例計数管 = 気体の電離と電子なだれです。
光電子増倍管 = シンチレーション検出器と結びつけて覚えます。

選択肢の確認

1.正しい。
比例計数管では PR ガスなどの封入ガスを用います。PR ガスは比例計数管で用いられる代表的なガスの一つです。

2.誤り。
比例計数管では光電子増倍管を用いません。光電子増倍管を用いるのは、NaI(Tl)シンチレーション検出器などのシンチレーション検出器です。

3.正しい。
比例計数管は、陽極線付近で生じる電子なだれを利用して信号を増幅します。

4.正しい。
BF₃ ガスを封入すると、¹⁰B(n,α)反応などを利用して熱中性子を検出できます。

5.正しい。
印加電圧による計数率特性や出力パルスの違いを利用して、α 線と β 線を弁別できます。

覚えるポイント

  • 比例計数管は 気体検出器です。
  • 比例計数管では 電子なだれを利用します。
  • 出力パルスは一次電離量に比例します。
  • BF₃ ガスを用いると熱中性子検出が可能です。
  • 光電子増倍管は比例計数管ではなく、シンチレーション検出器で用いられます。

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