76AM93|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
DR システムにおける MTF で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、DR〈digital radiography〉システムにおける MTF〈modulation transfer function〉 の性質が問われています。
MTF は、画像システムがどの程度細かい構造を伝達できるかを示す指標です。
デジタル画像では、標本化〈サンプリング〉が行われるため、エリアシングの影響を受けることがあります。
解説
MTF は、空間周波数ごとのコントラスト伝達特性を表します。
高い空間周波数まで MTF が保たれているほど、細かい構造を描出しやすいシステムといえます。
DR システムでは、検出器で得られた連続的な情報をピクセル単位で標本化します。
この標本化の際、ナイキスト周波数を超える高周波成分が含まれると、本来とは異なる低周波成分として画像に現れることがあります。
これが エリアシングです。
したがって、デジタル MTF ではサンプリングに伴うエリアシングの影響を考慮する必要があります。
また、エッジ法で MTF を求める場合は、まずエッジ像から ESF〈edge spread function〉 を得ます。次に ESF を微分して LSF〈line spread function〉 を求め、その LSF をフーリエ変換して MTF を求めます。
ESF を直接フーリエ変換するわけではありません。
ひっかけポイント
エッジ法では、ESF → 微分 → LSF → フーリエ変換 → MTF の流れです。
ESF をそのままフーリエ変換する、と覚えると誤りです。
選択肢の確認
1.誤り。
プリサンプルド MTF の測定には、エッジ法のほか、スリット法などがあります。エッジ法のみではありません。
2.誤り。
オーバーオール MTF は、検出器、サンプリング、表示系など、構成要素の MTF の影響を受けます。構成要素に影響されないわけではありません。
3.誤り。
エッジ法では、ESF を直接フーリエ変換するのではなく、ESF を微分して LSF を求め、その LSF をフーリエ変換して MTF を求めます。
4.正しい。
デジタル MTF では、サンプリングに伴うエリアシングの影響を受けます。ナイキスト周波数を超える信号成分が折り返して表示されることがあります。
5.誤り。
アナログ MTF とアパーチャ MTF はデジタルシステムの MTF を考えるうえで重要な構成要素ですが、その積だけを単純にオーバーオール MTF とするのは不適切です。オーバーオール MTF には、サンプリングや表示、処理系など複数の要素が関与します。
覚えるポイント
- MTF は空間周波数ごとのコントラスト伝達特性です。
- DR ではサンプリングにより エリアシングが生じることがあります。
- エッジ法の流れは ESF → LSF → フーリエ変換 → MTFです。
- プリサンプルド MTF の測定法はエッジ法だけではありません。
- オーバーオール MTF は、構成要素全体の影響を受けます。