60PM026|第60回 理学療法士国家試験 過去問
褥瘡の危険因子でないのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2.血圧の上昇
この問題のポイント
褥瘡の発生は、外部の圧迫や摩擦と内部の生理的状態が複合的に関与する。その中で、血圧の上昇は直接的な原因とは言えず、むしろ末梢循環に影響を与える「低血圧」がリスクとなることが重要である。
解説
褥瘡は、皮膚や皮下組織に圧迫が長期間加わることで毛細血管が閉塞し、組織が壊死する現象である。その発生には、局所的な圧迫(直接の原因)、体動の減少(長時間の圧迫を引き起こす)、骨の突出部位(圧力集中が起こりやすい場所)、低栄養(皮膚の修復力が低下)、といった要因が関与する。これらは、圧迫の持続性や組織の耐性、循環の状態と密接に関連している。一方、血圧の上昇は、これらのメカニズムに直接結びつかず、臨床上の褥瘡リスク評価においても関与しない。むしろ、血圧が高すぎると末梢への血流が悪化する場合があるが、それは「低血圧」が問題となる状況に近い。したがって、血圧の上昇は褥瘡の危険因子とは言えない。
選択肢の確認
1.低栄養:皮膚組織の修復能力が低下し、褥瘡の発生・治癒が遅れるため、危険因子。
2.血圧の上昇:末梢循環に直接影響せず、直接的な危険因子ではない。
3.体動の減少:長時間の静止により圧迫が継続し、褥瘡リスクが上昇するため、危険因子。
4.局所的な圧迫:毛細血管閉塞を引き起こす直接原因であり、最も重要な要因。
5.骨の突出部位:例えば仙骨部や踵部で圧力が集中しやすく、発生リスクが高い。
覚えるポイント
「圧迫」が中心の問題で、血圧の上昇は「圧迫」という物理的要因とは無関係。むしろ、「圧」が関係する(圧迫、体動、栄養、骨の形状)と覚えると、血圧は外れとなる。