60AM028|第60回 理学療法士国家試験 過去問
基礎代謝量で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2.慢性炎症性疾患では高くなる。
この問題のポイント
基礎代謝量とは、身体が生命維持に必要な最小限のエネルギー消費量を指す。この値は、生理的・病理的要因によって変動し、特に炎症反応や代謝亢進に強く反応する。本問では、臨床的にもよく知られた代謝変動のメカニズムが問われている。
解説
基礎代謝量は、体温上昇、甲状腺機能亢進、慢性炎症などの状態で増加する。慢性炎症性疾患では、体内で発生する炎症マーカー(例:CRP、IL-6)が代謝を活性化し、エネルギー消費が増加するため、基礎代謝量は上昇する。これは、炎症性疾患(例:リウマチ、糖尿病、敗血症など)において、患者の体重維持や栄養管理に重要な影響を与えることから、臨床的にも重要である。
一方、加齢とともに筋肉量が減少し、除脂肪体重が減少するため、基礎代謝量は低下する(選択肢4は誤り)。体温上昇(1℃上昇で約13%増加)に伴い代謝が亢進するため、選択肢1は誤り。男性は筋量が多いため一般に女性より基礎代謝量が高い(選択肢5は誤り)。除脂肪体重が少ないほど代謝活動が少ないため、選択肢3も誤り。
選択肢の確認
1.体温上昇に伴い低くなる。:間違っている。体温上昇は代謝を亢進させるため、基礎代謝量は高くなる。
2.慢性炎症性疾患では高くなる。:正しい。炎症反応による代謝増加が確認されている。
3.除脂肪体重が少ないと高くなる。:間違っている。筋肉量が少ないほど代謝は低下する。
4.思春期以降は加齢とともに高くなる。:間違っている。加齢は筋肉減少をもたらし、代謝を低下させる。
5.同一年齢では男性のほうが女性より低い。:間違っている。男性は筋量が多いので、基礎代謝量は高い。
覚えるポイント
「炎症がある=代謝が高くなる」というシンプルなルールを覚えておくと、基礎代謝量の変動を的確に判断できる。臨床現場では、慢性疾患患者のエネルギー需要を評価する際、この原則は極めて重要である。