110Q297|第110回 薬剤師国家試験 過去問
25 歳女性。既婚。子供を欲しいと思っている。2 ケ月ほど前から屋外での 作業の後、微熱、疲労感、関節痛及び両頬に紅斑が現れたため、市販の感冒薬と解 熱鎮痛薬で様子を見ていた。3 日前から38 ℃台の発熱と下肢の浮腫、冷たいもの を持つと両手指のしびれ・蒼白現象などが出現したため、総合病院を受診したとこ ろ、精査目的で入院となった。 血液検査結果は以下のとおりであった。 (検査値) 白血球2,800/μL、赤血球400 × 10 4/μL、血小板9.3 × 10 4/μL、 血中総ビリルビン0.6 mg/dL、ALT 26 IU/L、AST 15 IU/L、 BUN 45 mg/dL、血清クレアチニン2.0 mg/dL、抗核抗体640 倍、 抗Sm 抗体8 倍、尿タンパク(2+) その後、この患者に対して、以下の処方で治療が開始されることになった。 (処方) プレドニゾロン錠5 mg 朝3 錠、昼2 錠、夕1 錠(1 日6 錠) 1 日3 回 朝昼夕食後 7 日分 この患者に対する入院中から退院時の服薬指導において、病棟薬剤師が患者に伝 える内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2・4
この問題のポイント
全身性エリテマトーデスの治療では、臓器障害と反応性に応じた免疫抑制、ステロイドの漸減、紫外線対策、計画妊娠を説明します。
解説
プレドニゾロン30 mg/日が開始されています。重篤な臓器障害ではメチルプレドニゾロンを短期間大量静注するステロイドパルス療法を行うことがありますが、通常1クールは3日間であり7日間ではありません。反応不十分なら病態に応じて免疫抑制薬を併用します。症状が落ち着いた後は、副作用と再燃の双方に注意して維持量まで段階的に減量し、開始量をそのまま続けません。紫外線は皮疹や全身症状を悪化させるため遮光が必要です。妊娠は再燃や妊娠合併症に関わるので、病勢が安定した時期に薬剤を調整して計画します。
選択肢の確認
1.重篤な臓器障害が発症した場合は、ステロイドパルス療法として1 クール7 日 間点滴投与すること。:通常は3日間を1クールとするため誤りです。
2.ステロイド抵抗性を示した場合は、免疫抑制薬が追加されること。:正答。臓器病変に応じた併用を検討します。
3.退院後の維持療法では、同用量のプレドニゾロンが用いられること。:病勢に応じて漸減し、必要最小量を目指します。
4.屋外での作業時には日よけをすること。:正答。紫外線曝露を避ける指導です。
5.妊娠は、病状に影響しないこと。:再燃や母児の合併症に影響するため誤りです。
覚えるポイント
SLEでは免疫抑制の強さ、減量計画、遮光、妊娠計画を退院時まで一貫して説明します。