110Q263第110回 薬剤師国家試験 過去問

65 歳男性。2 型糖尿病のため処方1 ~3 にて治療していた。 (処方1 ) メトホルミン塩酸塩錠250 mg 1 回1 錠(1 日3 錠) 1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分 (処方2 ) グリメピリド錠1 mg 1 回1 錠(1 日2 錠) 1 日2 回 朝夕食後 28 日分 (処方3 ) シタグリプチンリン酸塩錠50 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) ダパグリフロジン錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) エナラプリルマレイン酸塩錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 最近、血糖コントロールが不良であることから、今回、処方3 が処方4 へ変更と なり、処方1 、2 及び4 が記載された処方箋を持ってかかりつけ薬局を訪れた。 (処方4 ) セマグルチド(遺伝子組換え)錠7 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) ダパグリフロジン錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) エナラプリルマレイン酸塩錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 処方1 ~4 のいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・5

正答

2・5

この問題のポイント

処方中の薬を作用機序と対応させ、記述の後半まで確認します。前半が正しくても、分泌を促進・抑制する対象が違えば誤りです。

解説

シタグリプチンはDPP-4を阻害し、GLP-1やGIPなどのインクレチンの分解を抑えます。メトホルミンは肝のエネルギー代謝へ作用し、AMPK活性化などを介して糖新生を抑制します。セマグルチドはGLP-1受容体作動薬ですが、血糖依存的インスリン分泌を促す一方でグルカゴン分泌は抑えます。エナラプリルはアンジオテンシンⅠからⅡへの変換を阻害します。

選択肢の確認

1.グルカゴン様ペプチド︲1(GLP︲1)受容体を刺激して、膵臓からのインスリン 及びグルカゴン分泌を促進する。:インスリン分泌は促進しますが、グルカゴン分泌は抑制するため誤りです。
2.ジペプチジルペプチダーゼ︲4(DPP︲4)を阻害して、小腸から分泌されるイン クレチンの分解を抑制する。:正答。シタグリプチンの機序です。
3.アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害して、血中でのアンジオテンシンⅠ の生成を抑制する。:ACE阻害薬はⅠからⅡへの変換を抑え、Ⅰの生成を抑えるのではありません。
4.ミトコンドリア呼吸鎖複合体Ⅰを阻害して、血糖値依存的なインスリン分泌を 促進する。:メトホルミンはインスリン分泌促進薬ではありません。
5.AMP 活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化して、肝臓での糖新生を 抑制する。:正答。メトホルミンの主要作用の説明です。

覚えるポイント

DPP-4阻害薬はインクレチン分解抑制、GLP-1受容体作動薬はインスリン促進・グルカゴン抑制、メトホルミンは肝糖新生抑制です。

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