110Q228|第110回 薬剤師国家試験 過去問
76 歳男性。下肢にしびれを感じて外科を受診し、6 ケ月にわたって通院し ていたが、その間、腎機能が徐々に低下していたため内科を紹介された。血液検査 結果により慢性腎臓病と診断され、外来で経過を観察することになった。 (外来時の身体所見) 身長168 cm、体重74 kg、体温36.5 ℃、血圧142/85 mmHg (検査値) BUN 40 mg/dL、血清クレアチニン1.4 mg/dL、eGFR 42 mL/min/1.73 m 2、 血清アルブミン2.6 g/dL、空腹時血糖81 mg/dL、HbA1c 5.6%、 Na 138 mEq/L、K 4.5 mEq/L、ALT 35 IU/L、尿中アルブミン100 mg/day、 尿アルブミン/クレアチニン比83.3 mg/gCr、尿タンパク(+)、 尿タンパク/クレアチニン比0.25 g/gCr(簡易尿検査) この患者の慢性腎臓病の重症度を分類する上で、必要な検査データはどれか。 2つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 3・5
正答
3・5
この問題のポイント
CKD重症度は、原因疾患C、GFR区分G、蛋白尿・アルブミン尿区分Aを組み合わせたCGA分類で評価します。
解説
腎機能低下の程度はeGFRでG1~G5に区分し、本例の42 mL/min/1.73 m2はG3bです。腎障害の程度は蛋白尿・アルブミン尿でA1~A3に区分します。本例は空腹時血糖・HbA1cが正常で糖尿病性腎症ではないため、提示されたデータでは尿タンパク/クレアチニン比を用いてA区分を評価します。0.25 g/gCrはA2相当です。尿アルブミン/クレアチニン比は糖尿病性腎症などで用いる指標ですが、この非糖尿病例の重症度分類で選ぶ組合せはeGFRと尿タンパク/Cr比です。BUNや血清アルブミンは病態評価には有用でもCGAの区分軸ではありません。
選択肢の確認
1.BUN:腎機能の参考値ですが、G区分はeGFRで判定します。
2.血清アルブミン:栄養・蛋白喪失を反映しますが、重症度の区分軸ではありません。
3.eGFR:正答。GFR区分を決めます。
4.尿アルブミン/クレアチニン比:糖尿病性腎症等の評価で用いますが、本例の選択ではありません。
5.尿タンパク/クレアチニン比:正答。非糖尿病例のA区分に用います。
覚えるポイント
CKDはCGA分類。非糖尿病例はeGFRと尿蛋白/Cr比、糖尿病例は尿アルブミン/Cr比を使います。