110Q222|第110回 薬剤師国家試験 過去問
68 歳男性。パーキンソン病及びうつ病の治療のため継続して薬剤を服用 し、パーキンソン病の症状は軽快していたが、1 ケ月前より時間帯によって歩くこ とができたりできなかったりする症状が認められ、生活に支障をきたすようになっ た。薬の調節とリハビリテーションを行う目的で4 週間の入院となった。 (入院時持参薬) レボドパ100 mg・カルビドパ配合錠 ペルゴリドメシル酸塩錠250 μg パロキセチン錠20 mg 下図に示すように、レボドパは、末梢で酵素Aが触媒する反応によってドパミン に、カテコール︲O︲メチルトランスフェラーゼ(COMT)によるメチル化によって 代謝物Bに変換される。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 代謝物B ドパミン レボドパ 酵素A COMT

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正解: 3・5
正答
3・5
この問題のポイント
レボドパの末梢代謝は、PLP依存性脱炭酸とCOMTによるO-メチル化です。ドパミンと異なり、レボドパはアミノ酸輸送体で血液脳関門を通過します。
解説
酵素Aは芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(DOPA脱炭酸酵素)で、レボドパのカルボキシ基をCO2として除いてドパミンを生じます。この反応にはビタミンB6由来のピリドキサールリン酸(PLP)が必要です。医薬品レボドパは生理活性をもつL体で、ラセミ体ではありません。極性の高いドパミンは血液脳関門を通りにくい一方、レボドパは大型中性アミノ酸輸送系で脳へ移行します。COMTはカテコール環の一方のOHをO-メチル化し、3-O-メチルドパを生じます。
選択肢の確認
1.レボドパは、ラセミ体である。:L体を用い、ラセミ体ではありません。
2.酵素Aによる反応は、アミノ基転移反応である。:脱炭酸反応です。
3.酵素Aによる反応は、ビタミンB6 に由来する補酵素によって促進される。:正答。補酵素はPLPです。
4.レボドパよりもドパミンの方が、脳内へ移行しやすい。:ドパミンは血液脳関門を通りにくいです。
5.代謝物Bは、レボドパ分子内のヒドロキシ基がメチル化されたものである。:正答。COMTによるO-メチル化です。
覚えるポイント
DOPA脱炭酸酵素=PLP依存、COMT=カテコールOHのメチル化、脳へ入るのはレボドパです。