109Q305|第109回 薬剤師国家試験 過去問
28 歳女性。入院中にクロルプロマジン100~450 mg/日で1 年以上、オラ ンザピン10 mg/日で4 週間、リスペリドン6 mg/日で8 週間治療を継続してきた が、「誰かに見張られている」、「誰かに首をグルグルされる」、「思考がとられる」 などの精神病症状(幻覚妄想症状)が消失せず、難治性精神疾患と診断された。家 族の同意を得てクロザピンが導入され、投与開始から20 週間、入院での治療と なった。外泊をするなど日常生活が送れる程度に症状が安定したため、以下の処方 で退院となり、外来において多職種連携のもと治療継続することになった。退院時 の血液検査や心電図などには異常所見が認められなかった。 (処方) クロザピン錠100 mg 1 回2 錠(1 日6 錠) ビペリデン塩酸塩錠1 mg 1 回1 錠(1 日3 錠) 1 日3 回 朝昼夕食後 14 日分 退院後の治療経過観察において、薬剤師が留意すべき事項として正しいのはどれ か。2つ選べ。
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正解: 1・3 または 1・5 または 3・5
正答
1・3 / 1・5 / 3・5
この問題のポイント
公式採点では1、3、5のうち任意の2項目から成る三つの組合せが受理されます。CPMS調剤、糖尿病症状、体重変化の監視が中心です。
解説
クロザピンはCPMS登録患者に対し、検査結果と処方内容が規定を満たすことを確認したうえで、登録された医療機関・薬局の専任薬剤師が管理します。口渇、多飲、多尿は高血糖や糖尿病性ケトアシドーシスの徴候になり得るため、直ちに受診するよう説明します。クロザピンでは一般に体重増加・代謝異常を監視しますが、著しい高血糖では体重減少も起こり得るため、採点上は選択肢5も適切項目として扱われ、1・3、1・5、3・5のいずれも受理されます。心理教育・作業療法は多職種で行いますが、薬剤師が単独でプログラムを立案する事項ではありません。残薬は自己廃棄させず、登録医療機関・薬局の手順で扱います。
選択肢の確認
1.検査結果と処方内容の確認後の調剤は、クロザピン専任登録管理薬剤師が担当 する。:採点上の適切項目。CPMS登録下で調剤します。
2.心理教育や作業療法プログラムを立案する。:薬剤師単独の担当事項ではありません。
3.口渇、多飲、頻尿症状が発現した場合には直ちに受診するように指導する。:採点上の適切項目。高血糖を疑います。
4.クロザピンに残薬が生じた場合は、速やかに自己廃棄するよう指導する。:自己廃棄させず所定の管理を行います。
5.体重減少をきたすことがあるので、セルフモニタリングできるよう指導する。:採点上の適切項目。公式採点では受理対象です。
覚えるポイント
本問は複数受理問題です。1・3、1・5、3・5のいずれも公式正答として扱います。