109Q211|第109回 薬剤師国家試験 過去問
43 歳男性。身長170 cm、体重75 kg。双極性障害で処方1 の薬剤を服用し ていた。抑うつ症状が再燃してきたため、今回、処方2 が追加された処方箋と以下 の検査値が記載された情報用紙を持って患者が来局した。 (処方1 ) バルプロ酸Na 徐放錠200 mg 1 回2 錠(1 日4 錠) 炭酸リチウム錠200 mg 1 回2 錠(1 日4 錠) 1 日2 回 朝夕食後 14 日分 (処方2 ) ラモトリギン錠25 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 14 日分 (検査値) 血清クレアチニン1.0 mg/dL、AST 28 IU/L、ALT 22 IU/L、 血清中リチウム濃度1.2 mEq/L、血清中バルプロ酸濃度100 μg/mL この処方に関し、医師へ疑義照会する内容として、適切なのはどれか。1つ選 べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
バルプロ酸併用時はラモトリギンの代謝が抑制され、重篤な皮膚障害を避けるため導入量を下げる必要があります。
解説
バルプロ酸はラモトリギンのグルクロン酸抱合を阻害し、消失を遅らせます。双極性障害でバルプロ酸を併用する場合、通常の初期用量はラモトリギン25 mgを隔日投与し、時間をかけて漸増します。提示処方の25 mg毎日は開始量として多いため疑義照会します。急速な増量はStevens-Johnson症候群等の重篤な皮膚障害の危険を高めます。なお、packでは単位が崩れていますが、公式画像の血清中バルプロ酸濃度は100 μg/mLです。
選択肢の確認
1.バルプロ酸Na 徐放錠200 mg の投与量を、1 日200 mg に減量する。:提示濃度だけから大幅減量する根拠はありません。
2.バルプロ酸Na 徐放錠200 mg の投与量を、1 日1200 mg に増量する。:増量の必要はなく、相互作用も強まります。
3.ラモトリギン錠の投与量を、1 日50 mg に増量する。:開始時の増量は皮膚障害リスクを高めます。
4.ラモトリギン錠の用法を、朝食後2 時間以降投与に変更する。:食事との間隔で相互作用は回避できません。
5.ラモトリギン錠の用法を、隔日投与にする。:正答です。
覚えるポイント
バルプロ酸併用下のラモトリギンは「少量・隔日から・ゆっくり漸増」です。発疹時は直ちに受診します。