109Q212|第109回 薬剤師国家試験 過去問
57 歳男性。身長175 cm、体重63 kg。患者は大腸がんの治療で、3 ケ月前 より病院でFOLFIRI 療法(イリノテカン注、レボホリナート注、フルオロウラシ ル静脈注射、フルオロウラシル持続注射)を施行していた。持続注射が辛いとの患 者の訴えがあり、XELOX 療法(カペシタビン・オキサリプラチン療法)に変更さ れ、今回、患者が処方1 及び処方2 の処方箋を持って、来局した。その際、患者か ら、「最近手のひらが赤くなって痛くなってきた」、「点滴をした日は手にしびれも 現れる」、「副作用がとても心配である」との訴えがあった。 (処方1 ) カペシタビン錠300 mg 1 回6 錠(1 日12 錠) 1 日2 回 朝夕食後 14 日分 休薬7 日間 (処方2 ) ヘパリン類似物質クリーム0.3%(25 g/本)4 本 両手・両足に適量を塗布 1 日4 回 朝昼夕就寝前 この患者への薬局薬剤師の指導内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2・4
この問題のポイント
カペシタビンの手足症候群と、オキサリプラチンの寒冷刺激で誘発される末梢神経症状への対応を分けます。
解説
手掌の発赤・疼痛はカペシタビンによる手足症候群が疑われます。保湿剤は症状が落ち着いても予防的に継続し、摩擦や熱刺激を避けます。オキサリプラチン投与直後のしびれは急性末梢神経障害で、冷刺激により誘発・悪化するため冷水で冷やしてはいけません。多くは数日で軽快しますが、強い疼痛や持続・増悪時は医師へ連絡します。激しい下痢では服薬を継続せず速やかに相談します。
選択肢の確認
1.手の赤みや痛みの症状は一過性ですぐに良くなるので、心配ありません。:重症化し得るため、程度を評価して医師へ情報提供します。
2.手の赤みや痛みの症状がなくなっても、処方2 の薬を指示どおり継続して塗布 してください。:正答です。保湿を継続します。
3.点滴治療をした日に手のしびれを感じた際は、冷水でよく冷やしてください。:寒冷刺激を避けます。
4.手のしびれは数日後に軽快しますが、ひどく痛みが続く場合は、医師に連絡し てください。:正答です。
5.激しい下痢が生じた場合は、市販の下痢止めを服用して、処方1 の薬を継続し て服用してください。:休薬を含め、直ちに医師へ連絡します。
覚えるポイント
カペシタビンは手足症候群・下痢、オキサリプラチンは寒冷誘発性神経障害に注意します。