109Q210|第109回 薬剤師国家試験 過去問
43 歳男性。身長170 cm、体重75 kg。双極性障害で処方1 の薬剤を服用し ていた。抑うつ症状が再燃してきたため、今回、処方2 が追加された処方箋と以下 の検査値が記載された情報用紙を持って患者が来局した。 (処方1 ) バルプロ酸Na 徐放錠200 mg 1 回2 錠(1 日4 錠) 炭酸リチウム錠200 mg 1 回2 錠(1 日4 錠) 1 日2 回 朝夕食後 14 日分 (処方2 ) ラモトリギン錠25 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 14 日分 (検査値) 血清クレアチニン1.0 mg/dL、AST 28 IU/L、ALT 22 IU/L、 血清中リチウム濃度1.2 mEq/L、血清中バルプロ酸濃度100 μg/mL バルプロ酸やラモトリギンは、どちらもグルクロン酸転移酵素で代謝される。ラ モトリギンのグルクロン酸抱合体の構造として正しいのはどれか。1つ選べ。 グルクロン酸抱合体 グルクロン酸転移酵素 N Cl N Cl H2N NH2 N ラモトリギン O OH N + Cl N OH HO OH Cl O HN HO OH H2N NH2 N OH O H N NH + CO2H Cl O HS N N + Cl N O Cl O H2N NH2 N Cl NH2 H2N NH2 N H CO2H 1 2 3 HO2C O HN O O H N OH S NH + Cl S N N + Cl N Cl O CI H2N NH2 N NH2 H2N NH2 N H CO2H 4 5

解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
ラモトリギンの主代謝物が環窒素へのN-グルクロン酸抱合体であることと、グルクロン酸の構造を確認します。
解説
ラモトリギンは主として芳香族複素環の窒素がグルクロン酸抱合を受け、N-グルクロニドになります。グルクロン酸はグルコースの6位炭素がカルボキシ基へ酸化された糖酸であり、抱合体では糖のアノマー炭素と薬物の窒素が結合します。この双方を満たすのが画像の選択肢2です。選択肢3・4はグルタチオン抱合関連、5は硫酸抱合に相当する構造です。
選択肢の確認
1.選択肢1(画像参照):糖部にグルクロン酸のカルボキシ基がなく、適切ではありません。
2.選択肢2(画像参照):正答です。環窒素とグルクロン酸のアノマー炭素が結合しています。
3.選択肢3(画像参照):グルタチオン付加体に相当し、グルクロン酸抱合体ではありません。
4.選択肢4(画像参照):システイン由来の抱合構造で、目的の代謝物ではありません。
5.選択肢5(画像参照):硫酸基を導入した構造です。
覚えるポイント
グルクロン酸は末端にCO2Hをもつ糖で、ラモトリギンでは環窒素へのN-抱合を選びます。