109Q199|第109回 薬剤師国家試験 過去問
65 歳女性。身長155 cm。パート勤務。糖尿病性腎症が進行し、1 年前か ら血液透析が導入された。透析後目標体重(ドライウエイト)43 kg、透析間体重 増加量平均2.0 kg。女性は、週3 回透析を受けていたが、透析後に立ちくらみ、 ふらつき、倦怠感、脱力感などの血圧低下症状がみられるようになり、最近は透析 の翌日まで症状が続くようになった。そのため、透析チームは栄養状態の確認、ド ライウエイトの再設定及び透析効率を検討することにした。 透析効率を評価した結果、ドライウエイトの上方修正を行った。しかし、その後 も透析後の起立時に収縮期血圧が25 mmHg 以上低下しており、症状の改善もみら れなかった。そのため、医師は透析後の血圧低下を予防するために薬物を投与する ことにした。予防投与される薬物として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
透析患者の起立性低血圧に適応をもつ昇圧薬を選びます。
解説
ドロキシドパは生体内で芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素によりノルアドレナリンへ変換され、末梢血管の交感神経性緊張を高めます。透析患者にみられる起立性低血圧の改善に用いられ、透析前に予防的に投与する場合があります。本症例ではドライウエイトを見直しても透析後の起立時血圧低下と症状が続いており、適応に合致します。
選択肢の確認
1.イソプレナリン塩酸塩:非選択的β受容体刺激薬で、徐脈等に用いられますが、透析後低血圧の予防薬ではありません。
2.アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物:代謝賦活等を目的とする薬で、本症例の昇圧目的には適しません。
3.ジゴキシン:Na⁺,K⁺-ATPase阻害による強心薬であり、起立性低血圧の予防には用いません。
4.ドロキシドパ:正答です。ノルアドレナリンの前駆体として血圧維持を助けます。
5.ニトログリセリン:血管を拡張して前負荷を軽減するため、むしろ血圧低下を悪化させ得ます。
覚えるポイント
ドロキシドパはノルアドレナリン前駆体で、透析時・起立性低血圧に用いる昇圧薬です。