109Q200|第109回 薬剤師国家試験 過去問
52 歳男性。会社員。2 年前にソフトコンタクトレンズの定期検診で眼圧を 測定したところ、平均ベースライン眼圧は右眼16 mmHg、左眼18 mmHg であっ たが、両眼で視野狭窄及び欠損があったため、正常眼圧緑内障と診断された。処方 1 による治療が開始されたが、その後、進行したため3 ケ月前から処方2 が追加さ れた。 (処方1 ) ラタノプロスト点眼液0.005%(2.5 mL/本) 1 本 1 回1 滴 1 日1 回 夕 両眼点眼 〔添加物〕 ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二 水素ナトリウム一水和物、等張化剤を含有する。 (処方2 ) チモロール点眼液0.5%(持続性)(2.5 mL/本)1 本 1 回1 滴 1 日1 回 夕 両眼点眼 〔添加物〕 メチルセルロース、マクロゴール4000、クエン酸ナトリウム水和 物、ベンザルコニウム塩化物、pH 調節剤を含有する。 男性が来局した際、薬剤師が点眼液の使用状況を確認したところ、数週間前から 処方2 の使用が2 ~3 日おきであることがわかった。男性は、処方2 の使用直後に 不快なべたつきを感じることと、処方1 と2 の使用の間に待つ時間が長すぎるので 処方2 の使用を忘れてしまうことを理由として挙げた。 男性が感じた不快なべたつきの原因の1 つに点眼液のゲル化が考えられる。処方 2 の点眼液が点眼前はゾル状態、点眼後はゲル状態になるのに主に関わる物質はど れか。1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
持続性チモロール点眼液の添加物のうち、眼表面で粘度を高める基剤を見抜きます。
解説
処方2の持続性製剤ではメチルセルロースがゲル化・増粘に主に関与し、点眼後の眼表面滞留時間を延長して作用を持続させます。その粘稠性が患者の感じるべたつきの一因になります。マクロゴール4000は製剤補助成分、クエン酸ナトリウムは緩衝・pH調整に関係し、ベンザルコニウム塩化物は保存剤です。有効成分チモロール自体がゲル基剤になるわけではありません。
選択肢の確認
1.メチルセルロース:正答です。水溶性高分子で、粘度上昇と持続化に寄与します。
2.マクロゴール4000:基剤補助にはなりますが、本製剤のゾル・ゲル化を主に担う物質ではありません。
3.クエン酸ナトリウム水和物:緩衝剤等として用いられ、主たるゲル化剤ではありません。
4.ベンザルコニウム塩化物:防腐剤であり、ゲル化を目的とする添加物ではありません。
5.チモロール:β受容体遮断作用を示す有効成分です。
覚えるポイント
持続性点眼液では、高分子による眼表面滞留の延長が投与回数を減らす一方、かすみやべたつきの原因にもなります。