60PM022|第60回 作業療法士国家試験 過去問
CRPS で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5.外傷疾病に不釣り合いな持続性疼痛がある。
この問題のポイント
CRPS(複合性局所疼痛症候群)の診断基準において、最も核心となるのは「誘因に不釣り合いな持続性疼痛」です。外傷の程度とは無関係に、強い痛みが持続する点が、この症候群を識別する鍵となります。
解説
CRPSは、外傷(例:骨折、手術)をきっかけに発症するが、その程度とはかけ離れた強い持続性の痛みを特徴とします。この疼痛は、触(アロディニア)や温度変化、浮腫、皮膚の色・温度変化、骨萎縮(Sudeck骨萎縮)など、自律神経機能の異常を伴うことが多いです。症候群はType I(神経損傷なし)とType II(神経損傷あり)に分類され、いずれも外傷との関連性をもとに診断されます。ただし、痛みの強さや持続性は、外傷の程度とは一致せず、その「不釣り合い」が診断の中心となります。
作業療法の観点からも、この持続性疼痛は日常生活動作(ADL)や環境適応に大きな影響を及ぼし、患者の生活質の低下を引き起こすため、早期の介入が重要です。
選択肢の確認
1.男性に多い。:間違え。女性に多くみられる。
2.高齢者に多い。:間違え。中年層に多く、高齢者に特異的ではない。
3.手根背屈変形をきたす。:間違え。関節拘縮は生じるが、手根背屈変形は特徴的でない。
4.骨折後の発症率は80 % である。:間違え。実際の発症率は数%程度とされ、80%は誤り。
5.外傷疾病に不釣り合いな持続性疼痛がある。:正しい。CRPSの定義に一致。
覚えるポイント
「外傷の程度に不釣り合いな持続痛」=CRPSの診断の第一歩。作業療法士が患者の生活に与える影響を理解し、その痛みに適切に対応するためには、この「不釣り合い」をまず認識することが必要です。