60PM002|第60回 作業療法士国家試験 過去問
36 歳の男性。手にバスケットボールが当たって受傷した。来院時の手指の写真 (別冊No. 1A)と単純エックス線写真(別冊No. 1B)を別に示す。 考えられるのはどれか。

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正解: 3
正答
3.槌指
この問題のポイント
外傷後の手指の変形を診断する際、受傷機転の種類(指先への強制屈曲)と臨床所見(屈曲変形、発赤腫脹)を組み合わせて判断する。特に、末節骨基部の剥離骨折が確認された場合、その原因として「伸筋腱の断裂または骨性剥離」が考えられる。
解説
36歳の男性がバスケットボールに当たって手指を損傷した。来院時の写真では指先が強制的に屈曲しており、発赤・腫脹が認められる。X線では末節骨の基部(DIP関節の遠位部)に骨性変化(剥離骨折)が確認された。この所見は、槌指(マレットフィンガー) の典型的な外傷性変化である。
原因は、指先に強い外力が加わることで、伸筋腱の付着部(末節骨基部の背側)が断裂または剥離し、DIP関節が屈曲位で固定される。治療として、DIP関節を伸展位で固定(例:スタック型スプリント)し、6〜8週間継続することが基本となる。
この診断は、外傷機転と所見の一致から導かれる。他の選択肢とは異なるメカニズムを持つため、正確な判断が重要。
選択肢の確認
1.Bennett 骨折:母指の第1中手骨基部骨折。本問は指先への衝突で、該当しない。
2.Heberden 結節:高齢女性に見られる変形性関節症の骨性変化。外傷性ではない。
3.槌 指:正解。強制屈曲外力による末節骨基部剥離骨折と屈曲変形が一致。
4.ばね指:質感の変化や腱鞘炎による引っかかり。骨折とは異なる。
5.ボクサー骨折 別 冊:第5中手骨頸部骨折。指先への衝突とは異なる受傷機転。
覚えるポイント
「指先にボールが当たった → 強制屈曲 → 指が曲がった → 末節骨が骨折した」という流れを覚える。外傷機転が明確で、DIP関節の屈曲固定と末節骨基部の骨性変化が鍵。