60AM096第60回 作業療法士国家試験 過去問

アルコール離脱症状の後遺症はどれか。

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正解: 2

正答

2.Korsakoff 症候群

この問題のポイント

アルコール依存症の慢性飲酒により発生するビタミンB₁(チアミン)欠乏が、脳に悪影響を及ぼす。その結果、急性期のWernicke脳症が進行し、治療が遅れたり適切でない場合に、慢性の後遺症としてKorsakoff症候群が出現する。この流れは作業療法士国家試験で頻出の臨床的知識であり、特に高次脳機能障害の理解が求められる。

解説

アルコールの長期摂取は、チアミン(ビタミンB₁)の吸収を阻害し、脳内に欠乏を引き起こす。その結果、最初にWernicke脳症(眼球運動障害、意識障害、失調)が現れ、適切な治療が行われず進展すると、Korsakoff症候群へと移行する。この後遺症は、記憶の喪失に特徴があり、特に「前向性健忘」(新しい記憶の形成が困難)と「後向性健忘」(過去の記憶の確認が困難)が顕著で、作話(記憶の欠損を補うための虚構話)や見当識障害も見られる。作業療法においては、ADLやIADLの維持に支障をきたすため、認知機能の評価と環境調整が重要となる。

選択肢の確認

1.Kleine-Levin 症候群:思春期男性に見られる反復性過眠症で、アルコールとは無関係。
2.Korsakoff 症候群:正解。アルコール離脱の後遺症としての典型的な疾患。
3.Lennox-Gastaut 症候群:小児の難治性てんかんで、アルコールとは無関係。
4.Rett 症候群:女児に発症する発達障害で、アルコールとは無関係。
5.悪性症候群:抗精神病薬の副作用であり、アルコール離脱の後遺症ではない。

覚えるポイント

「アルコール → ビタミンB₁欠乏 → Wernicke → Korsakoff」という流れを記憶すると、後遺症として最も関連性が高いのがKorsakoff症候群である。特に「記憶の喪失」と「作話」は、作業療法の介入において重要な認知障害として認識される。

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