60AM043|第60回 作業療法士国家試験 過去問
注意欠如・多動症〈注意欠如・多動性障害〉児に認められる作業療法中の行動はど れか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1.頻回に離席する。
この問題のポイント
注意欠如・多動症(ADHD)の臨床的特徴を、作業療法環境における行動として把握することが重要です。特に「多動性」と「衝動性」が、治療現場で最も顕在化する行動です。本問では、これらの症状が「作業中の行動」としてどのように現れるかを問うています。
解説
ADHDの3大症状は「不注意」「多動性」「衝動性」です。その中で、作業療法中に観察される典型的な行動は「頻回に離席する」こと。これは多動性の現れであり、座っていることが困難で、自発的に席を立つ、または移動を繰り返す行動が見られます。この行動は、治療環境での集中維持の妨げとなり、作業の進行に影響を及ぼすことがあります。
一方、他の選択肢は別な発達障害の特徴と一致します。発作を起こして倒れる(2)はてんかんの症状で、ADHDとは関連しません。誇大的な発言(3)は双極性障害の躁状態に見られるもので、ADHDでは一般的ではありません。作業工程を何度も確認する(4)は強迫行動(OCD)の特徴であり、ADHDではむしろ確認を省いて行動することが多いです。相手の言葉をオウム返しする(5)は自閉スペクトラム障害(ASD)の「反響言語」の特徴です。
選択肢の確認
1.頻回に離席する。:正しい。多動性の典型的な行動。
2.発作を起こして倒れる。:誤り。ADHDの症状ではない。
3.誇大的な発言が認められる。:誤り。躁状態の特徴。
4.作業工程を何回も確認する。:誤り。強迫行動の特徴。
5.相手の言葉をオウム返しする。:誤り。ASDの特徴。
覚えるポイント
「離席=多動性」はADHDの現場で最も即答できる行動です。作業療法士が対応する際には、その行動が「多動性」として認識され、環境調整や行動介入のヒントになります。他の発達障害との区別も、臨床判断において重要です。