119E44|第119回 医師国家試験 過去問
内科系循環器心不全・心筋症
薬剤性の心筋障害を疑った場合、既往歴のうち特に詳細に聴取すべき病歴はどれか。
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正解: e
正解
e 悪性リンパ腫
解説
薬剤性の心筋障害を考えるとき、特に重要なのは 過去の化学療法歴 です。
この症例では既往歴の中で、最も詳しく確認すべきなのは 悪性リンパ腫 の治療歴です。
なぜ悪性リンパ腫が重要か
悪性リンパ腫の治療では、
- アントラサイクリン系抗がん薬
- 分子標的薬
- 放射線治療
などが行われることがあります。
とくにアントラサイクリン系抗がん薬は、心筋障害や拡張型心筋症様の心不全 を起こすことがあり、治療後しばらくたってから症状が目立つこともあります。
詳しく聴取すべき内容
- どのような抗がん薬を使ったか
- 総投与量
- 放射線治療の有無
- 治療時期
- 治療後の心機能評価歴
薬剤性心筋障害では、こうした治療歴が診断の大きな手がかりになります。
各選択肢の検討
- a 気管支喘息
吸入治療歴は確認してよいですが、典型的な心筋障害の原因としては優先度が高くありません。 - b 虫垂炎
通常、心毒性の強い治療歴とは結びつきません。 - c 胆石症
一般的には薬剤性心筋障害の原因検索として優先度は低いです。 - d 脊椎圧迫骨折
骨粗鬆症治療歴の確認は必要なこともありますが、心筋障害の主因としては考えにくいです。 - e 悪性リンパ腫
正解です。化学療法歴、とくにアントラサイクリン曝露の有無を詳しく聴取します。
国試のポイント
薬剤性心筋障害 といわれたら、
まず 抗がん薬歴 を思い浮かべます。
とくに アントラサイクリン は頻出です。