115F15|第115回 医師国家試験 過去問
基礎・検査・法医学法医学損傷・中毒・死後変化
死亡確認された成人遺体で、背部から下腿後面にかけて死斑があり顎・四肢の硬直がみられる。角膜混濁なし、直腸温32 ℃(外気温20 ℃)。 推定される死後経過時間はどれか。
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正解: b
正解
b 6~12時間
解説
死後経過時間は、死斑、死後硬直、角膜混濁、体温低下を総合して判断します。
この症例では、最も合うのは死後6~12時間です。
判断の根拠
死斑
死後2〜4時間で出現し、8〜12時間ごろに固定してきます。背部から下腿後面に認めることから、すでにある程度時間が経っています。死後硬直
一般に顎から始まり、四肢、体幹へと広がります。顎と四肢に硬直がみられるのは、進行期から完成期に相当し、6〜12時間前後が目安です。角膜混濁
死後数時間以降にみられやすい所見ですが、眼瞼が閉じていると目立ちにくいこともあります。混濁がないことだけで早期と断定はできません。体温低下
直腸温32℃で、平熱37℃前後から約5℃低下しています。外気温20℃であることを踏まえると、数時間以上の経過を示唆します。
選択肢の絞り方
- 1時間以内では、死斑や死後硬直がここまでそろうのは不自然です。
- 24時間以上では、角膜混濁の進行や死後硬直の変化がより目立つことが多く、この症例とは合いません。
以上から、最も妥当なのは6~12時間です。
覚えるポイント
- 死斑:2〜4時間で出現
- 死後硬直:顎から始まり、6〜12時間で完成
- 体温低下:初期はおおむね1時間に約0.5〜1℃
国試では、1つの所見だけで決めず、複数所見を総合して判断することが大切です。