33PM120|第33回 柔道整復師国家試験 過去問
3歳の男児。歩容異常を祖母に指摘されたため来所した。両下腿の内反変形がみられた。医科で画像検査を行い、両側ともにFTAは186度、脛骨近位端内側に嘴様変形がみられた。外傷の既往や明らかな感染徴候はない。考えられるのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、幼児の両下腿内反変形、FTA増大、脛骨近位端内側の嘴様変形から、ブラント病を考えます。
ブラント病は、脛骨近位骨端線内側部の発育障害により、下腿内反をきたす疾患です。幼児のO脚と鑑別するうえで、画像上の脛骨近位内側の変形が重要です。
解説
3歳児で歩容異常と両下腿の内反変形があり、FTAが186度と増大しています。さらに脛骨近位端内側に嘴様変形があることから、ブラント病が考えられます。
ブラント病では、脛骨近位骨端線の内側部に異常が起こり、内側の成長が障害されます。その結果、脛骨が内反し、O脚が進行します。
乳幼児の生理的O脚は成長とともに改善することが多いですが、ブラント病では変形が進行することがあります。明らかな外傷や感染徴候がないことも、外傷性・感染性の変形ではなく成長障害を考える材料になります。
小児で見るポイント
小児のO脚では、生理的変形か病的変形かを見分けます。左右差、進行、歩容異常、画像上の脛骨近位内側変形があれば病的O脚を疑います。
選択肢の確認
1.ブラント(Blount)病
正しい。
ブラント病は脛骨近位骨端線内側部の発育障害により下腿内反を生じます。脛骨近位端内側の嘴様変形は重要な画像所見です。
2.マルファン(Marfan)症候群
誤り。
マルファン症候群は結合組織異常により、高身長、クモ状指、水晶体偏位、大動脈病変などが問題になります。脛骨近位端内側の嘴様変形を伴う下腿内反の代表疾患ではありません。
3.ペレグリーニ・スティーダ(Pellegrini-Stieda)病
誤り。
ペレグリーニ・スティーダ病は、膝内側側副靱帯付着部付近の骨化や石灰化に関連します。幼児の両側下腿内反変形とは病態が異なります。
4.シンディングラーセン・ヨハンソン(SindingLarsen-Johansson)病
誤り。
シンディングラーセン・ヨハンソン病は、成長期に膝蓋骨下極に疼痛を生じる骨端症です。脛骨近位内側の発育障害による下腿内反ではありません。
覚えるポイント
- ブラント病は脛骨近位骨端線内側部の発育障害です。
- 所見は下腿内反、FTA増大、脛骨近位端内側の嘴様変形です。
- 生理的O脚との鑑別が重要です。
- シンディングラーセン・ヨハンソン病は膝蓋骨下極の障害です。