118D090|第118回 歯科医師国家試験 過去問
30 歳の女性。歯並びが悪いことを主訴として来院した。第一大臼歯の咬合関係 は両側AngleⅠ級で、arch length discrepancy は上顎が ‒ 9.0 mm、下顎が ‒ 6.0 mm であった。模型計測の結果、下顎第一小臼歯の歯冠幅径は8.0 mm であった。 Spee 彎曲の左右の深さの平均は0 mm であった。FMIA は52.0 度であった。初診 時の口腔内写真(別冊No. 37A)とエックス線画像(別冊No. 37B)を別に示す。 Total discrepancy と4 4 の抜歯空隙の差を求めよ。 ただし、FMIA の基準値は57.0 度とする。なお、小数点以下第2 位の数値が得 られた場合は四捨五入すること。 (数値回答形式を選択式に変換)

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
矯正治療のTotal discrepancyは、arch length discrepancy、Spee彎曲、セファロ上の下顎前歯位置修正量を合計して求めます。
解説
与えられた数値
- 下顎arch length discrepancy:6.0 mmの不足
- Spee彎曲:0 mm
- FMIA:52.0度
- FMIA基準値:57.0度
- 下顎第一小臼歯の歯冠幅径:8.0 mm
- 両側第一小臼歯の抜歯空隙:8.0 × 2 = 16.0 mm
セファロ上の修正量
FMIAは基準値より5.0度小さいため、下顎前歯を舌側へ移動する必要があります。1度当たり0.8 mmとして、
5.0 × 0.8 = 4.0 mm
Total discrepancy
6.0 + 0 + 4.0 = 10.0 mm
抜歯空隙との差
16.0 - 10.0 = 6.0 mm
したがって正答はcです。
計算のポイント
不足量と前歯後退に必要な量を正の必要空隙量として合計し、抜歯で得られる空隙から差し引きます。
画像の確認
実画像Aでは上下顎前歯部、とくに下顎に叢生があり、Bのパノラマ像では歯数・歯根と周囲骨の状態を確認できる。設問で与えられた下顎のarch length discrepancy −6.0 mm、Spee彎曲0 mm、FMIA不足5度から得るヘッドプレート修正量−4.0 mmを合わせるとTotal discrepancyは−10.0 mmとなる。両側第一小臼歯の抜歯空隙16.0 mmとの差は6.0 mmである。
選択肢の確認
a.5.8mm
誤り。
5.8mmは、FMIA差から求める修正量または抜歯空隙の計算が不足しています。
b.5.9mm
誤り。
5.9mmは、与えられた値を正しく代入した結果ではありません。
c.6.0mm
正しい。
6.0mmが、抜歯空隙16.0 mmからTotal discrepancy 10.0 mmを差し引いた値です。
d.6.1mm
誤り。
6.1mmは、FMIA差の換算または四捨五入が不適切です。
e.6.2mm
誤り。
6.2mmは、下顎第一小臼歯2歯分の抜歯空隙と必要空隙量の差に一致しません。
覚えるポイント
- FMIA差5度 × 0.8 mm = 4.0 mmです。
- Total discrepancyは6.0 + 0 + 4.0 = 10.0 mmです。
- 抜歯空隙16.0 mmとの差は6.0 mmです。