116A079|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
成長期に用いる矯正装置の写真(別冊No. 30)を別に示す。 作用する縫合部はどれか。3 つ選べ。

3つ選択
解答・解説を見る
正解: c・d・e
正答
c、d、e
この問題のポイント
成長期の上顎骨へ前方牽引力を加える装置では、上顎骨を頭蓋・頰骨・翼状突起と連結する周囲縫合へ作用します。
解説
上顎前方牽引装置は、上顎骨に前下方への力を加え、上顎骨周囲の縫合部で骨改造を促します。作用する代表的な縫合には、頰骨上顎縫合、側頭頰骨縫合、翼突口蓋縫合などがあります。
これらは上顎複合体を頰骨、側頭骨、蝶形骨翼状突起周辺へ連結する縫合です。上顎正中の上顎間縫合や鼻骨間縫合は、前方牽引の主要な作用部位として選ばれません。
画像の確認
実画像では、額・オトガイ部を支持するフェイスマスクから口腔内装置へ前方牽引ゴムが延び、上顎複合体へ前方力を加える構造である。この力が伝わる上顎周囲の頰骨上顎縫合、側頭頰骨縫合、翼突口蓋縫合を選ぶ正答c、d、eを支える。
選択肢の確認
a.上顎間縫合
誤り。
上顎間縫合は左右上顎骨の正中部を連結し、急速上顎拡大で重要ですが、上顎前方牽引の主要作用縫合としては選びません。
b.鼻骨間縫合
誤り。
鼻骨間縫合は左右鼻骨間の縫合で、上顎前方牽引の代表的作用部位ではありません。
c.頰骨上顎縫合
正しい。
頰骨上顎縫合は上顎骨と頰骨を連結し、上顎前方牽引時に力が作用します。
d.側頭頰骨縫合
正しい。
側頭頰骨縫合は頰骨弓部で頰骨と側頭骨を連結し、上顎複合体への牽引力の影響を受けます。
e.翼突口蓋縫合
正しい。
翼突口蓋縫合は上顎後方部と翼状突起周辺の連結部で、上顎前方牽引により作用します。
覚えるポイント
- 上顎前方牽引は上顎周囲縫合へ作用します。
- 頰骨上顎・側頭頰骨・翼突口蓋縫合を押さえます。
- 上顎間縫合は主に上顎拡大で重要です。