72PM062|第72回 臨床検査技師国家試験 過去問
APTT 延長を認めたため、APTT にてクロスミキシング試験を実施した。結果 を表に示す。 患者血漿 対 正常血漿 10 対 0 8 対 2 5 対 5 2 対 8 0 対 10 混和直後[秒] 87 84 79 60 25 37 ℃・2 時間後[秒] 91 89 82 62 27 診断に有用なのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
クロスミキシング試験の補正パターンから、凝固因子欠乏とインヒビターを区別します。
解説
患者血漿に正常血漿を加えてもAPTTが十分に短縮せず、混和直後も2時間後も上に凸のインヒビターパターンを示しています。これはループスアンチコアグラントなどのリン脂質依存性凝固反応を阻害する抗体を示唆します。
抗カルジオリピン抗体は抗リン脂質抗体症候群の評価に用いられ、ループスアンチコアグラントと同じ抗リン脂質抗体群に属します。因子欠乏なら正常血漿を混ぜることでAPTTが補正されます。
選択肢の確認
1.PIVKA‑II
誤りです。
PIVKA-IIはビタミンK欠乏や肝細胞癌で増加する異常プロトロンビンで、APTTインヒビターパターンの診断には用いません。
2.アルブミン
誤りです。
アルブミンは肝合成能や栄養状態の指標で、クロスミキシング試験のインヒビター同定には役立ちません。
3.D‑ダイマー
誤りです。
D-ダイマーは架橋フィブリン分解産物で、血栓形成・線溶亢進を評価します。APTT延長の原因同定検査ではありません。
4.von Willebrand 因子
誤りです。
von Willebrand因子は一次止血や第VIII因子安定化に関与しますが、示されたインヒビターパターンの確認には適しません。
5.抗カルジオリピン抗体
正しいです。
抗カルジオリピン抗体は抗リン脂質抗体症候群の評価に用いられ、ループスアンチコアグラントを示唆する所見と関連します。
覚えるポイント
- 混合で補正すれば因子欠乏、補正しなければインヒビターを考えます。
- 時間依存性に悪化する場合は第VIII因子インヒビターなども考えます。
- ループスアンチコアグラントはAPTTを延長しても、臨床では血栓傾向を示します。